17日の宵宮に続いて18日、燕市・戸隠神社(星野和彦宮司)で春季例大祭が行われた。神社前の商店街「サンロード宮町」のアーケードが撤去されて初めての春祭りだったが、心配された天気もそれほど悪くなることはなく、すべての行事が予定通りに行われた。
17日に続いて木場小路と横町の万灯組、そして上横町神楽保存会が旧燕町内を門付けや下座で回る一方、午後4時には、大通りの西側、旧太田村との教会から戸隠神社に向かって戻る形でみこし行列が行われた。
以前は大名行列として行われていたが、人手不足で行列を編成できず、昨年からみこし行列という形に変えて行った。代わりに少しでも行列を盛り上げられればと昨年から稚児舞を組み込み、戸隠神社前など途中3カ所で4人の稚児が先稚児の舞と羽返しの舞を披露した。
そして夜は木場小路と横町の万灯組がそれぞれ舞い込みを行った。拝殿に参拝したあと、子どもたちの舞い込みのあと若連中が舞い込み。若連中はいちばんを争うに参道を猛ダッシュで走って拝殿に駆け上がり、拝殿の中で飛び跳ねて気勢を上げた。それを3度、繰り返した。
2日間にわたって下座や門付けを続けた若連中は、最後の力をふりしぼって熱狂。それが終わると一転して静寂が戻り、笛や太鼓が響くなか、みこし還御。ほの暗い境内で上横町神楽保存会が獅子神楽を幻想的に激しく待ったあと、みこしに載せたみ霊を再び神殿に戻し、最後に渡辺大蔵権禰宜(ごんねぎ)があいさつして関係者の労をねぎらい、感謝して祭りを締めくくった。
この日は朝方まで雨が残り、しだいに天気は回復したが、やはり出鼻をくじかれてか参拝者は例年より少なめな印象だった。オーバーアーケードがなくって心配された天気も大きくくずれることはなく、初めてのオーバーアーケードのない春祭りは順調な再出発だった。