6月7日行われる燕市庁舎本館さよならイベント「Boccos@night(ぼっこさないと)」に向けて主催する「つばめ若者会議」のイベントチーム「れっつばめ」は31日午前、会場となる旧燕市庁舎本館の大掃除を行った。
「れっつばめ」のメンバーのほか市職員ら20人近くが参加。完璧には無理だが、ほこりを掃除し、開放する見学場所を見学しやすく危険のないように整備した。
なかでも注目を集めそうなのが、本館最上階にある通称“グリーンハウス”。360度ガラス張りの部屋で、ガラス越しにパノラマの眺望を満喫できる。今でこそ周辺に高いが建物が建っているので、さほど見晴らしがいいとは言えないが、建設された当時は旧燕市を眼下に見下ろす絶景を提供してくれたことは想像に難くない。近年は開かずの間の状態だったので、ガラスはこれ以上ないくらい汚れて曇っていたが、内側から職員が磨き上げた。
半日の作業だったが、思いのほか掃除がはかどり、市民に公開するには何の問題のない状態になった。つい、こだわったのは議場。掃除だけのつもりだったが、当時の議場の姿を復元したいという一部の職員の声にこたえて復元を試みた。
というのも、議場の傍聴席はほぼそのままだったが、机やいすはすべて奥の議長席側に押し固めてあった。2006年に合併してから昨年5月に新庁舎が完成するまで旧燕市庁舎も使っていたが、議場は旧吉田庁舎を使ったため、06年から旧燕市庁舎の議場は使わなくなった。そのため、旧燕市庁舎のなかでも傷みの激しい部屋で、雨漏りがして床もぼろぼろだった。
せっかく議場も公開するなら、往時の旧燕市議会の姿を懐かしんでもらおうと、机やいすを元の配置に戻すことにした。当時の議場の図面や写真を参考にしながら、年配の職員も「あのころはペーペーだったから」、「議場にはめったに入られなかった」とああだこうだ言いながら再配置。そこそこ議場に見えるようになればと始めたが、昔の姿に戻り始めるとついつい熱中し、扇状に並んだ机の角度などにもこだわり、自分たちでも感心するほど見事に復元させた。