12日は「7.12(ナイフ)」の語呂合わせで「洋食器の日」。それを記念して燕市産業史料館は12日午後4時半から9時まで夜間開館し、6時半からトークバトルならぬトーフ(豆腐)バトルとスプーンの重さを当てるメカタデドンのユニークな競技を行う。
「洋食器の日」を前に思いついた緊急企画。一昨年に同史料館正面玄関前にフードコートを設営して音楽ライブなどのイベントを用意した夜間開館を行っており、今回はそれ以来2年ぶりの夜間開館。ふだんは午後4時半で閉館するが、それから午後9時まで開館時間を延長する形で行う。イメージマスコットとして、「夜間」のだじゃれで地元の玉川堂から借りた鎚起銅器製の巨大な夜間をロビーに展示して来場者を迎える。
トーフバトルは、フォークで数センチ角に切った豆腐に真上からフォークを刺し、フォークを真上に引き上げて豆腐を持ち上げ、豆腐が落ちるまでの時間の長さを競うゲーム。それで豆腐が持ち上がるはずがないと思う人も多いだろうが、フォークと豆腐の間に生まれる真空状態によって豆腐が持ち上がる。
それならばと実際に家庭で試してみても豆腐は持ち上がらないのがふつうだ。というのも真空状態を作り出せるのは、ごく限られた高級品だけ。一般的なフォークの先、“枝”と呼ばれる部分の間の側面は、ちゃんと研磨されていないが、高級品では側面まで完璧に研磨が施されており、それによって真空が生まれる。単純に考えると、研磨されていない方が摩擦力が高く、それによって豆腐が持ち上がりそうな気がするが、摩擦力では持ち上がらない。
競技に使うフォークは、“ラッキーウッド”のブランドで知られる地元の小林工業株式会社から借りた。「パリシリーズ」の銀メッキを施した洋白銀器のデザートスプーンで、小売価格はなんと5,900円の超高級品だ。これで豆腐を持ち上げた同史料館の学芸員の記録は35秒で、まずはこの記録突破が目標になる。
メカタデドンは、約100本ほどのスプーンを見た目でどれくらいの重さがあるかを推測し、答えを書いて投票。正解に近い重さを投票した人から順位を決める。トーフバトルは5位まで、スプーメカタデドンは3位までを入賞とし、景品をプレゼントする。景品は中身を隠して包装したものから自分で選ぶ。ただし、いずれも競技終了の午後8時半に会場にいない場合は無効になる。
急に実施を決めた企画なので、周知が間に合っておらず、とくに日中は仕事や学校で来館しにくい人にもこの機会に来館をと期待している。入館料は高校生以上300円、中学生以下100円。問い合わせは同史料館(電話:0256-63-7666)へ。