建築士兼まち歩きスケッチ画家の野田英世さん(43)=長岡市中沢=は、20日から23日までの4日、三条市・一ノ木戸商店街のみんなのまちの交流拠点「みんくる」のチャレンジショップで原画と絵はがきの展示販売「三条スケッチコレクション」を開いている。
三条市内では4カ月前の3月にも雑貨・スタジオ「Room」=猪子場新田=でスケッチ展を開いている。今回は「みんくる」から出店の依頼を受けてからここ1カ月ほどの間に三条へ足を運んで取材した作品を中心に展示販売している。
原画はF0号を4,000円、はがきサイズを3,000円で販売。それぞれの作品の下には新聞紙の株式欄のページを折って作った袋を下げ、その中にそれぞれ原画のポストカードを入れて1枚200円で販売している。
とくに「みんくる」をはじめ、その周辺から野田さんが見つけた旧外山虎松商店、雨の糀屋工事、一ノ門付近、田島の土手の階段、八幡宮、いか合戦など、気に入った場所、おもしろい風景を切り取った。
住環境を学ぼうと始めたスケッチのこともあり、野田さんの作品には、けれん味がない。何よりも自分のために描いた作品に人柄も感じさせる。「あまりドラマチックではない、日常の暮らしが感じれる風景が好き」と野田さん。ただ、「もうちょっと余裕があれば地元の人の話を聞きながら描きたかった」と言う。
また、今回はギャラリーなど作品展示を目的としたスペースではなく、6畳の広さしかない物販のチャレンジショップが会場のこともあり、“販売”をテーマにした。
「みんくる」が間借りしている旧新光屋米店は、登録有形文化財への登録が決まったばかり、約90年前に建築された町屋。その趣のある内装にあわせて作品を展示する台をこの日のためにベニヤ板で作って用意し、一体化した空間構成でも楽しませてくれている。毎日午前10時から午後6時まで会場、入場無料。