新潟と福島の県境をまたぐ八十里越で三条市とつながる福島県只見町から有志や陸上自衛隊員ら40人が参加して27日、八十里越を只見町から三条市へ向かって踏破した。
只見町の有志でつくる八十里越フルコース踏破実行委員会が行ったもので、事業名は「"希望と歴史の道"八十里越フルコース踏破行 with 自衛隊」。実行委員会代表で只見町商工会副会長の酒井正吉郎さん(64)をはじめ町内外から募った30歳代から79歳の12人とスタッフ8人の計20人に加え、自衛隊郡山駐屯地第6特科連隊から熊田智徳さん(31)を踏破隊長に歩いた14人と車両班6人の20人、合わせて40人が参加した。
午前5時過ぎに只見町を出発し、雨風の悪天候だったため休息時間を短くして約22キロを歩き、三条市の吉ヶ平に予定より1時間も早い午後3時半ころ到着。10時間余りの所要時間は、毎年歩いている只見町の「希望と歴史の八十里越を歩く会」では最速記録という。
吉ヶ平に着いた一行は、「いい湯らてい」で入浴、食事した後、車で只見町への帰路に着いた。「いい湯らてい」では三条市の鳶田真六下田商工会長が出迎え、無事到着を喜んだ。
平成23年7月新潟・福島豪雨による7.29水害で三条市では大きな被害を受けたが、只見町も被災し、自衛隊郡山駐屯地の隊員が昼夜を問わず救助などにあたった。その存在や当時の感謝の気持ちを忘れず、さらに理解を深めようと、実行委員会から自然の宝庫「八十里越」の踏破行の参加協力を求め、実現した。
また、只見町のR289フルコース踏破事業では、8月2日に只見高校生が自転車でリレーしながら新潟市から只見町に向かう「R289フルコース踏破 by WALK & CYCLE 2014」がことしも実施され、一行は三条市消防本部で昼休憩をとり、三条、下田地域を通って只見町に向かう予定だ。