燕市教育委員会は2日午前8時半から燕総合文化センター駐車場で小学生を対象に子ども写生会「水道の塔を描こう」を開き、ことしから新たに対象にした1、2年生だけで50人が参加し、合わせて94人が猛暑のなかで図画に励んだ。
水道の塔は「旧配水塔」として登録有形文化財。燕市のランドマークといえるシンボリックな建築物に子どもたちから親しんでもらいながら、夏休みの図画の宿題に役立てばと一昨年から毎年開いている。
4年生以上を対象に一昨年は17人、昨年は15人が参加したが、もっと大勢の子どもたちから参加してもらおうとことしは全学年の小学生に対象を広げたところ、一気に94人にも参加が増えた。
総合文化センター駐車場のうち、水道の塔に近い部分の車の乗り入れを禁止してスケッチスペースに。炎天下なので総合文化センターの建物の日陰も利用してスケッチした。
燕市美術協会の日本画と洋画の部門の役員9人が子どもたちを指導。あわせて水道の塔の1階を公開し、スケッチの休憩がてらに見学してもらい、市教委職員が解説も行った。
子どもたちは地面やいすに座って画板に画用紙を広げて鉛筆で線を引き、水彩絵の具で着色した。この日は三条で最高気温35.3度の猛暑日となる厳しい暑さに見舞われた。あまりの暑さに早々にリタイヤしたり、体調を悪くしたりする子もいた。
一方で、熱中症が心配になるほど炎天下で黙々と描いている子も。絵が好きで自分で参加を希望した子どもが多いだけに、作品はレベルが高かった。自分で参加を希望した小学校2年生の男の子と参加したお母さんは自身も一緒に画板に向かい、玄人はだしの絵心のあるスケッチを描いていた。
15人ほどが作品を完成させて作品を提出。それ以外の子どもは持ち帰って作品を完成させて9月30日までに作品を提出し、11月7日から16日まで同センターロビーで開く作品展で展示する。