6日開かれた一般社団法人燕三条青年会議所(加藤将利理事長)の8月通常総会で、第19代理事長候補者に監事の石黒良行さん(37)=医療法人社団桂杏会事務長=が決まった。石黒さんは三条JC時代から脈々と受け継がれている“義理、人情、浪花節の精神”で人と人とのつながりを大切にし、三条市と燕市の合併に向けて燕三条JCを設立した先輩の志の実現を「現役の使命と責任」として燕三条にこだわっていくとした。
石黒さんは三条市出身で千葉県の鴨川第一高校(今の文理開成高校)を卒業後、桂杏会に入社した。05年に燕三条JCに入会し、13年に副理事長、ことしは監事に就いている。
総会で理事長候補として承認された石黒さんはあいさつで、追いかけ続けた先輩から教わったことのなかで「いちばん大切にしていることは、人と人とのつながりです。そして、人と人とのつながりを育むうえで大切なのは“義理、人情、浪花節の精神”だと教わった」とした。
“義理、人情、浪花節の精神”は、88年に三条JCの第22代理事長に就いた関本哲秀さんが好んで口にし、会員に伝えた言葉。関本さんは日本青年会議所講師として「人生浪花節」をテーマに全国を講演した林達夫さんに感銘を受けてこの言葉を好むようになった。石黒さんは入会した翌年、オリエンテーション委員会の幹事を務めたときに関本さんが掲げた言葉と知らずに先輩から聞き、心に刻んでいた。
義理、人情、浪花節の精神は「義理堅く、人情に厚く、相手のこと本当に思い、相手のために何ができるんだと考え、行動する」ことと石黒さん。JCでひとつの目的に向かって互いに切磋琢磨し、苦楽をともにして、ともに笑い、泣ける仲間と友情をつくるのに大切な精神が義理、人情、浪花節の精神で、「その精神をもってできたつながりから自分の成長がある」と説き、「2015年度はそんな人と人のつながりを大切に行動していきたい」、「皆さまにもぜひその辺を意識して行動していただきたい」と求めた。
2015年度は燕三条JC宣言にあるように先輩の志を心に刻み、燕三条にこだわった運動を展開する。燕市と三条市の合併を目指し、それに先駆けて97年に燕、三条のふたつのJCを統合して燕三条JCが誕生しながら、合併は果たせなかった。しかし、「設立の基本理念と先輩の志を実現するのは、われわれ現役の使命と責任」で、そのためにも「燕三条にこだわった運動を展開することで必ずや燕三条は魅力ある活力あふれる、そんなまちになることを信じて取り組みを展開していきたい」とした。
会員拡大については、13年度、14年度と40人の入会者を集める快挙で、原動力につながる会員拡大は基本運動で、2015年度も多くの会拡大を目指す。それを広報することで「地域と地域の人々と、そしてわたしたち燕三条青年会議所とのつながりが生まれ、われわれの基本理念の実現に向かう」。
「わたしたちは責任世代と言われている青年。青年らしく思い切りよく、青年らしく潔く、青年らしく突き抜けたような、そんな事業を展開して時代に風穴を開けるような運動を展開していきたい」。成功を目指すが失敗も経験になる。「それもまた次世代に伝えて、またその次世代が時代に風穴を開けるような事業展開をする。それがわれわれ青年会議所の使命」とし、「私に力を貸していただきたい」と会員の協力を求めた。