東日本大震災で被災した福島県南相馬市で被災家屋の清掃や草刈りなどの作業を行っている「南相馬市ボランティア活動センター」に、このほど三条市の企業から草刈り用の刈払機の替刃(チップソー)40枚が寄付された。
寄付の経緯は、三条市に避難している南相馬市小高区の佐竹紀さんが避難指示解除準備区域の自宅を訪れたときに、同ボランティア活動センターで刈払機の替刃の需要を聞き、現在は刃を研ぎながら使っていることなどを知った。
三条に戻ってその話を知人にしたところ、プロ用の工具・電動工具・大工道具などを企画・販売及び製造する三条市の企業にも伝わり、同社からチップソー40枚の寄付があり、4日に一時帰宅した佐竹さんを通じて同ボランティア活動センターに届けられた。
避難指示解除準備区域は、日中の立ち入りはできるが、許可がないと宿泊のできない区域。人が暮らしていない住宅などでは、草や庭木が伸び放題となっている。その除草や整備などの作業がボランティア活動センターに依頼されることも多く、刈払機やチェーンソーで作業を行うが、替刃は刃が欠けたり消耗が激しい。同センターが募集している支援物資のリストの優先度は「最高」としている。
替刃を預かった佐竹さんは、「縁というものはありがたい。うれしいこと」と、感謝していた。