三条市環境啓発施設「かんきょう庵」は、四季を五感で感じるイベントをと14日午後5時半から9時まで同施設で「かんきょう庵DE四季を感じNIGHT★」を開き、盆の夜、浴衣で日本の夏を満喫してもらう。
「かんきょう庵」の芝生広場を舞台に日本の夏を再現。ろうそくのあかりをともしたぼんぼりを並べ、縁台には蚊取りぶた、軒先には風鈴を下げるなど和の空間を演出する。
地元商業者など有志がビールや焼き鳥、野菜や果物を販売。地元三線奏者きよ里さんの和楽器演奏、紙芝居、フリーペーパー「美女旅」モデルの浴衣撮影会、子ども縁日、抽選会などを行う。
浴衣や甚平を着て来場した人にはプレゼントがあり、会場では有料の浴衣着付けサービスもある。
よくある町内の夏の行事をイメージさせられるが、その裏に込められた思いは熱い。国定勇人市長は12日の定例記者会見で、「固定概念をもちがちなぼくらが、自らの殻を破った方がいいんじゃないかという発想から始まった」と切り出した。
公共施設は午前8時から午後5時まで、飲食はだめなど禁止事項が多く、「超運営側目線に立っていて、お客様の使い勝手をあまり考えずにきていた」と反省。そんななかでも駐車場の24時間、365日開放などいろいろやってるつもりだが、なかなか壁を突き抜けることができず、「そこの何かを打破したい」、「何かやってみようと思った」。
そこで、啓発施設でありながら環境に特化し過ぎて地味な活動を続けている「かんきょう庵」を会場にイベントができないかと検討。「新たな公共施設のあり方を探るチャレンジ事業」として、イベントを季節ごとに開催することにし、今回はその第1弾となる。
テーマは徹底的に“和”にこだわり、記者会見では職員が甚平を着てPRするという力の入れようだった。「三条市役所の職員の意識が変わるのも、変わらないのも、このイベントが成功するかどうかにかかってると思いますので、ぜひともお越しいただきたい」と、職員の意識改革の成否を市民に託すという大胆な理屈で市民の来場に期待した。