夏の全国高校野球大会で21日午前8時から行われた日本文理(新潟)対富山商(富山)の3回戦は、日本文理が4-5で迎えた9回裏、一死一塁から6番新井が左越え2点本塁打を放ち、6-5で劇的なサヨナラ勝ちを飾った。日本文理は準優勝以来5年ぶりのベスト8入り。
7回までそれぞれ1点ずつ追加して日本文理は3-1とリードしていたが、四球や失策がらみで内容は8回表に投手にも代打を出した富山商の攻撃に大量4点を奪われ、3-5と逆転を許した。
しかし日本文理はその裏に1点をあげて4-5と1点差に迫り、8回表の富山商を0点に抑えた後のサヨナラ勝ちだった。本塁打を打った瞬間、三塁側アルプススタンドに陣取った日本文理応援団は、「行く、行く!」などと声をあげ、白球がスタンドに吸い込まれると大歓声。8回表に逆転を許したときの重苦しい雰囲気とは正反対で、見ず知らずの近くにいる人とも誰彼かまわずハイタッチして喜び合った。
過去の大会でも数々の劇的なシーンを生み出してきた日本文理にまた新しい伝説が生まれた。