三条市大野畑、済生会三条病院は19日、助産師が講師となって女子高校生を対象にした健康教室「人生を変える★ガールズアクション」を開き、参加した生徒10人が、女性の健康を一生サポートする職業という「助産師」から、女性の身体や健康についてなど素敵な女性として成長していくためのさまざまな話を聴いた。
講師は同病院の助産師で、近隣の小中学校や高校で性教育の実践に携わっている9人。地域住民の健康づくりのためにと、毎回テーマを変えて同病院で開いている健康教室の一環で、女子高校生を対象にしたのは今回が初めて。
学校の授業では男女いっしょだったり、時間などの制約もあるが、今回は女子のみを対象にし、自分の身体に興味をもってもらい健康で素敵な女性になってほしいと、じっくり2時間の内容で企画した。
項目は「女性の特権 素敵なホルモンのしくみ〜月経周期について・月経困難症の対応について」、「ライフプランと女性の健康〜自分の将来について考えたことはありますか?」、「大切にしたい・守っていきたい女性の健康と身体〜望まない妊娠と性感染症の予防について」、「産婦人科ってこんなところ〜産婦人科外来と産婦人科病棟の紹介 気軽に相談・受診♪」の4つで、講師は助産師が分担して担当した。
女性の身体の仕組みや女性ホルモンなどを説明して妊娠にふれた場面では、プラスイメージももちろんだが、妊娠や出産は「今、産んだり、育てたりできるのかいろいろなことを考えたうえで、考えてほしい」、また、「自分が犠牲になる」というものではなく「自分と赤ちゃんの人生の両方を引き受けていけるかなと考えてほしい」。
また、「イイ男」、「イイ女」の条件として、パートナーについては「私たちの身体のことをきっちりと考えてくれること」。「イイ男は簡単に手を出してきません」と人生の先輩としてのアドバイスで和ませた。
さらに、なりたい職業に就いたばかりの女性が妊娠し、悩んでいた事例を紹介。今は仕事をあきらめて出産を選んだ女性が、その結果に後悔しないかと心配したが、「自分で決めたことだから頑張れる」と妊婦健診で笑顔だったと言い、「大事なのは自分自身で決めること」、「まわりの意見や助けを借りながらも最後は、自分の道は自分で決めていこう」と話した。
「ライフプランと女性の健康〜」では、高校生に年齢の近い世代の助産師から、受験や恋愛など実体験の紹介も交えた説明があり、なりたい女性になれるようにと、勉強、就職、恋愛、趣味、結婚、出産、定年など自身のライフプランを考えてもらった。
最初のあいさつでは、「助産師は女性の健康を一生サポートしていく仕事」と紹介。出産が主となるが、婦人科の病棟では赤ちゃんからおばあちゃんまであらゆる年齢層の女性の人生にかかわっている。
月経や女性ホルモンなど女性の身体、デートDVや性感染症など難しく重いイメージにもなりがちな内容もあったが、常に命によりそう助産師ならではの経験と知識と明るさから、安心感とリラックスした雰囲気のなかでわかりやすく説明。高校生たちも笑顔がこぼれ、「楽しかった」と話していたという。