三条市内3地区で最後の夏まつり、下田地区の「しただふるさと祭り〜雨生の大蛇祭」が23日開かれ、雨生の大蛇祭から五十嵐川河川敷特設会場でのイベント、夜の花火大会まで昨年より5,000人多い23,000人(主催者発表)の人出でにぎわった。
明け方まで雨が降り、イベント会場の河川敷特設会場には大きな水たまりできたが、開会前に地元業者の協力でブルドーザーなどで整地し、開会時間にはサンダルでも歩けるくらいになった。
午前10時半の開会式は青空が広がりった。この日の三条の最高気温は31.1度の真夏日。実行委員長の鳶田眞六下田商工会会長は、「ことしのまつりは感謝のまつり」とした。2011年の7.29水害で被害を受けた河川の復旧工事の真っ最中だが、工事関係者の努力でことしも河川敷の特設会場で開催できることを喜び、「きょう一日、このまつりを通して皆さんの輪を広げてください」とあいさつした。
国定勇人三条市長は、模擬店で福島県・只見町のソウルフード「味付けマトンケバブ」が出店し、下田地域と福島県の只見町を結ぶ“八十里越”にふれ、「あと6年くらいでなんとかなるのではないかと勝手に思っています」と早期開通に期待し、このまつりが只見町との深い交流の拠点になればと願った。
開会式に続いて、ステージイベント、下田地域の団体が出店する模擬店、川をせき止めて作ったいけすでのニジマスのつかみどりなどがスタート。ニジマスのつかみどりは、年齢別で4回に分けて行い、子どもからおとなまで夢中になった。
ほとんどの人が5、6匹は捕まえるニジマスの大漁に加えて、各回数匹ずついけすに放した体長50センチ余りの深雪マスを捕まえる瞬間は、参加者も観客もより大きな歓声が上がっていた。
また、「雨生の大蛇」の行列行進には、例年より小中学生の多い約250人が参加。長さ約3メートルのモミの木を彫刻した頭部に市女笠をかぶった笠堀姫を乗せ、そのうしろにカヤやよしずを巻いて作った胴体の全長数十メートルの大蛇を担いで下田地区内を練り歩いた。
夕方から、河川敷特設会場で大蛇の胴体を燃やして天に返すとともに、よさこいソーランや盆踊り、花火大会で三条の夏まつりを締めくくった。