燕中学校陸上部の3年白井杏子さん(14)=燕市=は、20日まで香川県立丸亀競技場で行われた第41回全日本中学校陸上競技選手権大会の女子100mハードルで3位に輝いた。「五輪日本代表になれるように頑張りたい」と2020年の東京五輪出場に夢をつなげている。
杏子さんは最も得意な100mハードルのほかに100mと4×100mリレーの3種目で全中出場権を得ていたが、試合日程の関係もあり、100mは棄権した。4×100mリレーはまさかのバトンミスで予選敗退だった。
100mハードルは予選から準決勝、決勝と勝ち上がった。決勝は準決勝3組から各組上位2人とそれを除くすべての組のタイムで上位2人の8人が選ばれるが、杏子さんは1組の3位にとどまったが、タイムで決勝進出を決めた。
決勝での杏子さんのタイムは、自己ベストの14秒08に次ぐ14秒13だった。1位は13秒87、2位は13秒91と14秒を切っており、今の杏子さんの力からすると最高の成績であり、十二分に力を出し切っての3位だ。
タイムで決勝に上がったため、久しぶりにいちばん端の1レーンを走ることになった。慣れていないので不安があった反面、「ハードル自体が自分の好きなハードルだった」と杏子さん。さらに「いちばん好きな新潟市陸上競技場の雰囲気に近く、そこで走るような気持ちなれた。自分のプラスになる要素が多かった」と振り返る。
応援団の大きな声援にも勇気をもらった。「わたしの名前を呼ぶみんなの大きな声が聞こえて緊張が解け、リラックスした状態で走れた。あれがなかったら多分、3位になれなかった」。大会のたびに仕事を放り出して駆けつけてる父の悟さんとも抱き合って号泣した。
杏子さんは幼いころから走るのが好きで、友だちのお母さんの勧めで小学校3年のときに燕市の陸上クラブ「燕リトル・ウィングRC」に入った。短距離が得意で、県レベルの大会で80mハードルで8位に入ったこともある。
燕中陸上部では、100mで速い部員がいたこともあり、2年になってから本格的にハードルに取り組んだ。昨年も100mハードルで全中へ進んだが、予選で敗退している。
昨年まで陸上部顧問だった田中啓也教諭への感謝の気持ちも大きく、「田中先生のへの恩返しのために頑張った」とも。東京五輪まであと6年。年齢的にも十分ねらえる。とりあえず次は10月31日から開かれる第45回ジュニアオリンピック競技大会で全国チャンピオンを目指す。