昨年に続いて燕三条地域の工場を開放して地場産業のポテンシャルをアピールする「燕三条 工場(こうば)の祭典」が2日、開幕した。5日までの4日間、燕三条地域の59拠点を開放して“ありのままの”ものづくりの現場を体感してもらう。
初日2日は三条鍛冶道場で関係者や来賓が参列してオープニングセレモニーを行った。工場の祭典の日野浦睦実行委員長はあいさつで、燕三条の工場のありのままの姿、そして工場の祭典に向けた燕三条地域が一体となった取り組みを見てほしいと願った。
来賓の国定勇人三条市長は、昨年は来場者の4割が県外からで、海外からの来場もあり、ことし4月にイタリア・ミラノで開かれた見本市「ミラノ・サローネ2014」に工場の祭典として招待出展した実績を喜んだ。しかし、「ことしは期待をお受けしている分、ご満足をいただけるかが正念場」と引き締め、「燕三条のものづくりのDNAがまち全体に広がっていくことを祈念する」とした。
鈴木力燕市長は「この地域にとって非常に発信力のあるイベント」とした。昨年は三条市の工場の祭典の構想に燕市が乗っかる形だったが、「ことしは最初から一緒になっ取り組み、両市の連携も見てもらえれば」。「この地域の光輝くものを見て体験してもらうことが地方創生に寄与する」、「技術力もさることながら若い人が地域おこしをしているところも見てほしい」と話した。
8人でテープカットのあと日野浦実行委員長、国定市長、工場の祭典アドバイザー(株)メソッドの代表取締役の山田遊さんの3人が「開け、工場!」と声を合わせて鍛冶道場の工場のシャッターを上げた。中から工場の祭典のトレードマーク、ピンクのストライプの段ボール箱を載せたフォークリフト2台が姿を現して幕開きした。
工場の祭典のような取り組みは全国的に前例がなく、昨年はゼロからのまったく手探りでのスタートだった。ことしはさまざまな改善に取り組んだ。三条鍛冶道場でも参加各社1点の商品をオフィシャルグッズとして展示、販売。ほかにも毎日2回のオフィシャルツアーの実施、参加企業でのレセプションなどを計画した。
昨年は各会場の来場者合計は1万人。ことしはその2倍、2万人の来場者を目指している。