燕市立図書館(高久浩昭館長)は25日まで同図書館で「tupera tupera(ツペラ ツペラ)絵本原画展」を開いている。近年、絵本のコンテストで次々と賞を射止め、人気もうなぎ上りの「tupera tupera」の原画を県内で初めて展示しているとあって、市外からも来場者を集めている。
「tupera tupera」作の絵本20冊の原画合わせて40点を絵本とともに展示している。「tupera tupera」は亀山達矢さんと中川敦子さんによるユニットで、2002年に活動を始め、絵本にとどまらずオリジナルの布地による 小物制作やイラストレーション、工作、ワークショップ、舞台美術、アニメーション、雑貨も手掛けている。
代表作に『パンダ銭湯』、『しろくまのパンツ』、『うんこしりとり』などがあり、NHK Eテレの工作番組『ノージーのひらめき工房』のアートディレクションを担当しているので、そこに登場する妖精ノージーは子どもたちに大人気で、そのノージーが表紙を飾る顔のパーツのシールを張って顔をつくる『かおノート』も人気だ。
「tupera tupera」の原画で特徴的なのが、はり絵を生かして描写しているところ。印刷された絵本からはあまり意識されない、はり絵ならでのは重なりの表現が味わえたり、米粒より小さく切った紙を張った精緻な技巧に驚かされたりする。
一緒に絵本を置いて自由に読んでもらっているので、30分、1時間と時間をかけて鑑賞していく人も珍しくない。会場中央には作品のキャラクターを素材に手作りしたモビールを下げてソファと絵本を置いているので、そこでずっと絵本を読んで過ごす子どももいる。
「tupera tupera」の原画展は、首都圏の美術館やギャラリーで開かれることが多く、初めて新潟県内での開催に驚く人も多く、若い夫婦を中心に市外から訪れる人も多い。
図書館の正面玄関ロビーにも「tupera tupera」の絵本の紹介コーナーを設けて、その魅力をアピールしている。また、来年1月18日には燕市児童研修館「こどもの森」で開かれる「tupera tupera のわくわくワークショップ in こどもの森」も楽しみで、ことし12月18日から参加者を受け付ける。
原画展は20日の休館日を除き25日まで、平日は午前10時から午後7時まで、土、日曜と祝日は午前10時から午後4時まで開場。入場無料。