燕三条青年会議所(加藤将利理事長・会員153人)は、子どもたちが地域の仕事にふれ、郷土愛を育むきっかけになればと25日午前10時から午後3時半まで燕三条地場産業振興センターで「魅力発見!わくわくお仕事体験〜いろんなお仕事 楽しく体験」を開くので、三条市、燕市、弥彦村の小学校4年生から6年生までの子どもたちのチャレンジを待っている。
職業体験ブース8、伝統文化ブース3、職業ブース2の計13種類の仕事を無料で体験できる。職業体験ブースでは、磨き職人、デザイナー、新聞記者、大工、和菓子職人、パティシエ、細工職人、ネイリスト。伝統文化ブースでは、鍛冶職人、鎚起職人、凧(イカ)作り職人、農業ブースでは、ジャム作り、スムージー作りを体験できる。
体験によって定員は2人から24人、体験時間は15分から60分とまちまちで事前申し込みの必要はなく当日、参加できる。入場するときにパスポートを受け取り、体験に参加するとスタンプを押してもらって、その数によって最大2枚まで抽選券がもらえる。9月に行った収穫体験の参加者にも1枚配布する。午後3時から大抽選会を開き、会員が経営する会社などが提供する豪華賞品が抽選で当たる。
参加者のために飲食ブースを設けて昼食を提供。とんかつ三条、ベジテーブル、ふじまる、富士屋まんじゅう店、ツバメコーヒーが出店する。また午後2時から燕市児童研修館「こどもの森」の前館長、関崎智弥さんによる講演会も開き、職業や親の役割、親子関係などについて話してもらう。
燕三条JC誕生の日にあわせて開くイベントで青少年育成委員会が主管する。同委員会は今春、三条市、燕市、弥彦村の小学生6年生全員を対象とした大がかりな「まちの魅力意識調査アンケート」を行った。対象の1,693人のうち1,600人以上、95%以上の回答を得た。
そのなかでわかったのは、自分の住むまちのことや魅力は良く知っているが、隣りまちのことはほとんど知らない。将来、生まれ育ったまちで働きたいかという設問では、働きたくない、どちらでもないという回答が過半数だった。こうしたことを踏まえ、まちのことを良く知ってもらうには、仕事を通じて知り、郷土を愛する心をもってもらおうと職業体験を企画した。アンケート結果は会場にも展示する。
青少年育成委員会の野崎寛行副委員長は「将来、子どもたちから地元で働いてほしい」。加藤理事長も「大学進学で地元を離れても卒業したら故郷へ戻ってくる率を上げたいという思いがある」と言い、「環境の問題もあるだろうが、東京にもこっちにもある仕事ならこっちを選んでほしい」と願っているが、当日は堅苦しいことは抜きに「わくわくと楽しいイメージのイベントにしたい」と話している。
東京など各国にある子ども向けの職業体験型テーマパーク「キッザニア」にも似ている。三条市も8月に「キッザニアマイスターフェスティバル in 三条」を行い、市内外の子どもたちからさまざま職業をそれぞれの現場へ出向いて体験してもらったが、燕三条JCの職業体験は子どもたちを一堂に集めて行う点では、より「キッザニア」に近い形だ。
とにかくめったにできない職業体験をまとめて体験でき、しかも無料。ひとりでも多くの子どもたちの参加に期待してる。