「文化の日」の3日、三条市は三条市中央公民館で新市になって10回目の平成26年度三条市表彰式を行い、市政の進展や産業の振興に功労のあった78人と4団体を表彰した。
被表彰者のうち60人・団体が出席。国旗と三条市旗を掲げ、真っ赤なカーペットを敷き詰められたステージに順番に登壇し、国定勇人市長が「誠におめでとうございます」と一人ひとりに笑顔で表彰状を手渡した。
式辞で国定市長は、今回は合併から10回目の表彰式で、来年度は合併10周年になり、現在は三条市の目指すまちづくりの姿を描き出す新たな総合計画の策定を進めていることを紹介した。
「誤解を恐れずに申し上げるならば一見して昔から変わらないまちを目指したいと考えている」、「人口が減る激動の時代にあっても、昔から変わっていないと言うことは、実は水面下でマイナスの方向に流されない膨大な努力をしているということ」。
行政として誠心誠意、力を尽くすことはもちろん、「皆さまのようにそれぞれの分野で粉骨砕身の思いでご尽力をいただいた方々が多くいらっしゃるということが、これからも三条市を支える大きな原動力のひとつとなっていくものと確信している」と、被表彰者のさらなる活躍と市の進展に向けての助言をと願った。
表彰に続いて、アトラクションでは、下須頃獅子舞保存会による獅子舞「花吸いの舞」が披露された。
三条市表彰は、同条例により、三条市表彰審査会の審査結果に基づいて地方自治功労など11分野で毎年「文化の日」に表彰している。
ことしは、「市民の模範となる善行」として、5月24日の島田地内の住宅火災で近所の78歳の女性を助けた人命救助で、8月2日に大腸がんで亡くなった三条市島田1、スポーツサイクルショップ経営の坂本敏明さんも表彰を受けた。
この日は、長男の聡さん(40)が出席し、笑顔で写る坂本さんの遺影を胸にさげて登壇し、表彰状を受けとった。
式典後、聡さんは、「代理でもらってきたよ」と父に報告すると話した。同表彰は坂本さんが亡くなって1か月後の9月3日に開かれた審査会で決定されたことから「おやじもいいことやっていたんだ。もうちょっと、生きているうちに認められれば」と惜しんでいた。