三条市大島、農産物直売所「ふるふる」に併設のレストラン「産直カフェ otomo(おとも)」では、8日午前9時から「ふるふる」の正面玄関前で「みそ汁ふるまい試飲会」を開き、レストランのランチメニューに付く、「だし屋ジャパン」のオリジナルブレンドのだしと「団四郎味噌」がコラボしたみそ汁を試飲してもらう。
みそ汁100杯近くを無料でふるまって試飲してもらい、なくなりしだい終了。あわせてコラボ商品のだし「だしパックオリジナルブレンド」も特別限定販売する。
このみそ汁のベースとなるだしは、三条市栗林、株式会社新栄食品のだし専門店だし屋ジャパンが、カツオをベースにサバ、イワシ、アジの4種類の粉末のだしをレストラン限定でブレンド。団四郎味噌は新潟市南区新飯田で3代続く老舗味噌屋で、地元三条市の人たちに好まれるみそ汁をつくりあげた。
「ふるふる」はことし7月にオープンしてから間もなく、だし屋ジャパンのだしを取り扱い、販売するようになった。カツオ、ニボシ、イワシ、ムロアジなど各種の粉末だしもそろえており、レストランのオーナーで野菜ソムリエの山岸拓真さんが粉末のだしをもらって配合割合を変えて味の違いを試してみた。
「とにかく家で使ってみて楽しかった」と山岸さん。そこでオリジナルのブレンドでランチメニューのみそ汁に使ってみようと考え、いろいろ試して11月に入ってから本格的に導入した。
だし屋ジャパンでは、みそ汁1杯分の水0.1リットルに粉末だし3グラムの利用を勧めているが、半分の1.5グラムでも十分にだしの味と香りを楽しめる。粉末だしは水に溶くだけなので、手間は調味料を入れるのと大差ない。「現実的な問題として、調理時間の短縮を考えないと家庭ではだしを使ってもらえないが、これなら手軽にだしの良さをわかってもらえる」と山岸さんは太鼓判を押す。
レストランはご飯とみそ汁が食べ放題で、ご飯は常に2軒の専業農家が生産したコシヒカリを用意して食べ比べできるようにしてある。そんなこだわりから、おのずとみそ汁の味も重要になる。山岸さんは「おいしい定食でも意外とみそ汁はインスタントのようなものを出している店がある。逆にうまいみそ汁を強みにしたい」とねらう。
オリジナルブレンドのだしは、「ふるふる」でも100グラム入り590円で販売している。一般の粉末だしは化学調味料などが使われるが、だし屋ジャパンでは一切、使わずにだし本来の味だけで勝負。だし屋ジャパンの高橋直彦事業統括部長は「業務用ではブレンドしただしを用意していたが、家庭用にはなかった。このだしをレストランのランチで味わったり、自分で使ったりしてだしが身近なものになれば」と話している。