五泉市蛭野(ひるの)地区では、樹齢200年から600年とも言われるイチョウの巨木は百本ほどあり、黄葉の見ごろの前半を迎えている。
青空が広がった週明けの10日は、平日ながら見物客に切れ目がなかった。曹洞宗の古刹、慈光寺の参道入口に建つ食堂や土産売り場のある「黄金の里会館」の駐車場は、昼ころは20台ほどの車が止まっていた。
風があって雲の流れが速く、雲で日が陰る琴も多かったが、直射日光を受けたイチョウの黄色い葉は日差しを吸収して発光してるかと思うほどまぶしく輝いていた。
付近にはかやぶきの家をはじめ、昔ながらの風情を残した家が多く、絵画を見ているような風景に出会える。付近の山肌の木々の紅葉とあわせて秋を満喫できる。ただし、イチョウに近づくと独特の果肉のにおいが強烈で、苦手な人にはつらいだろう。
まちなかのイチョウの葉は散り始めているが、蛭野地区の巨木はまだ緑が目立ち、見ごろの前半。今週末にも黄葉のピークを迎えそうだ。
JR燕三条駅から車で約50分。半日でも出掛けられる距離で、地元の紅葉は盛りで見物客でにぎわっているが、イチョウの黄葉も一興だ。