見附市大凧伝承館がオープン、地域コミュニティーとの連携や活性化にも期待 (2014.11.10)

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毎年6月の今町・中之島大凧合戦の伝統を時代へと確実に伝えていこうと8日、見附市大凧伝承館=見附市今町1=がオープンした。地域コミュニティーとの連携や活性化も期待されている。

8日オープンした見附市大凧伝承館
8日オープンした見附市大凧伝承館

伝承館は鉄骨平屋建て延べ床面積280平方メートル。合戦に使われる六角凧の白凧作りや絵付けをするスペースがあり、建物東側は大きなガラス張りになっていて、製作のようすを回廊から見学できる。総事業費は約9300万円。

大凧合戦は、刈谷田川をはさんで見附市今町と長岡市中之島が対戦する。合戦用の凧の製作は、三条大凧合戦のように凧店に製作を依頼するのではなく、見附市今町・長岡市中之島大凧合戦協会の会員が自分たちの手で白凧作りや絵付けを行って作っている。

大凧の製作実演と体験
大凧の製作実演と体験

製作には広い場所が必要で、旧保育園を使ってきたが老朽化が進み、新たな場所が求められていた。作り手の高齢化も進み、製作の伝統が絶えることも心配され、見附市では数年前から施設の建設、そのための用地の取得を検討してきた。

場所は年間約100人の来場者がある道の駅「パティオにいがた」に隣接し、回廊を通って今町商店街に抜けることができる。市内で8番目の地域コミュニティ「今町まちなかコミュニティ」が伝承館を管理し、両者の連携、コミュニティーの活性化も期待される。

今町商店街で開かれた、いままちまちなかマルシェ
今町商店街で開かれた、いままちまちなかマルシェ

初日8日は今町商店街を車両通行止めにして初めての「いままちまちなかマルシェ」が開かれた。出店は商店街などによる10店足らずと小規模だったが、三条マルシェの視察も行って検討が進んでいた見附のマルシェもいよいよスタートを切った。

8日、伝承館を訪れた久住時男市長は、「大凧製作の技術が何人か次の世代にも受け継がれ始めている。もう一度、この伝統が息を吹き返すのではないかと期待している」と言い、伝承館の使い方については「どうやって使ったらいいかコミュニティーと考えていきたい」と話していた。

絵付けのようすを見学する久住市長(左)
絵付けのようすを見学する久住市長(左)

伝承館は当面は土、日曜と祝日の午前9時から午後5時まで見学できる。問い合わせは市商工観光係(電話:0258-62-1700)へ。


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