第7回燕市民茶会が9日、燕市総合文化センターで開かれ、200人近くが参加して心静かに秋の茶会を満喫した。
燕市内の茶道の先生10人が会員の燕茶道友の会(佐藤宗和会長)と燕市教育委員会の主催で毎年開かれている。同会ではほかに春の白藤茶会に加えて2010年に国上良寛茶会が始まり、輪番で席主を務めているが、負担が大きくなっていることから、昨年から茶席をそれまでの3席と点心席から、2席と点心席に減らした。
ことしは石州流の近藤佑清庵さんと裏千家の大泉宗寿さんがそれぞれ席主の2席と、表千家流の相場宗珠さんの点心席を設け、昼ころには鈴木力市長と上原洋一教育長が訪れた。それぞれの席では秋の趣向を凝らした道具組などで客をもてなした。
今回、点心席を担当した相場宗珠こと本名相場カヅ子さん=燕市中央通3=は、ことしが最後の燕市民茶会となった。会員のなかでは最高齢の85歳。最近、体調を崩したこともあり、今回を最後に退会することにした。
合併前の旧燕市でも市民茶会を開いており、それまで茶席だけだった市民茶会に初めて懐石料理を持ち込んだのは相場さんだった。
燕市東公民館では25年くらい前から茶道を教えるようになったが、それも2007年で解散した。そこで多いときは15人ほどの生徒がいた。今はまだ自宅で3人にけいこをつけている。今回の点心席は、相場さんのもとを巣立った教え子3人も手伝ってくれた。
「おかげさまで皆さんの協力をいただいてここまでやってこれて、ありがたかった」と、相場さんはほっとした表情も見せる。会を離れるが、今の生徒3人は「責任があるので、これからも教えます。2月の初釜はあるし、これから資格を取る人もいるので、取れるまで頑張って教えたい」と自分に言い聞かせるように話した。