県内でも初めてと思われるダムマニアが集うイベント「ダムナイト」が5日夜、三条市本町2、キネマ・カンテツ座で開かれ、20人近くが参加してダム談義に花を咲かせた。
国内一の観光スポットとも言われる日本を代表するダム、富山県の黒部ダムの建設当時の記録映像を上映。その後、国土交通省などが発行しているダムカードを見せ合うなどして交流。会場のカンテツ座もこれにのっかって、アーチ型ダムをライスで再現したこの日限りのダムカレー(700円)を販売した。
「ダムナイト」の開催は、三条市内で農業を営む内山徳寿さん(36)が発案した。燕三条イタリア野菜研究会の会長として地元で有名だが、実は知る人ぞ知るダムマニア。地元のダム好きと語り合いたいと企画した。
参加したのは燕三条地域はもちろん、遠くは新潟市や長岡市、魚沼市から訪れたダムマニア。意外に女子率が高く男女半々で、行ったことのあるダムやダムに関する知識、ダムの魅力など話が尽きなかった。
なかでも飛び切りのダムマニアが長岡市から訪れた横坂美喜さん。全国で約300枚発行されているダムカードのうち140枚を収集。コレクションを持参して披露し、参加者を驚かせた。
ダムマニアのキャリアは7、8年。長野県へドライブに出掛けることが多く、途中で長野県の西大滝ダムに立ち寄ったのが始まりだった。「水をせき止める力強さとか、ちょっといいなと思って」、「人知れず働いているところも」と横坂さん。
東京で開かれているダム関連イベントに参加することもあり、ことしも27日に開かれるダム版アカデミー賞「日本ダムアワード2014」に参加する。今回は「新潟で?と思って」と横坂さん。もちろん県内でのイベント参加は初めてで、地元のマニアとの交流を楽しんでいた。
魚沼市から訪れた会社員目黒公司さん(30)は、魚沼市はダムの多い自治体であることから、地域振興の観点で昨年からダムに注目し、公民館の文化講座でダムに関する講演も行っており、「地域振興に役立つことを関係機関に働きかけていきたい」と話していた。