【小耳聞き耳】降ってわいた総選挙に選管は大わらわ (2014.12.7)

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降ってわいたような総選挙。前回総選挙は猛烈な寒波と強風に泣かされた。ことしはせめて暖かいのが救いと思っていたのが甘かった。公示を待っていたかのように本格的な寒波が到来。冬将軍はウォーミングアップなしにいきなり全力を出し始めた。

燕市役所つばめホールに事務室を移したばかりの燕市選管
燕市役所つばめホールに事務室を移したばかりの燕市選管

与党にとっては前々回の真夏の総選挙で政権交替を許し、前回の真冬の総選挙では政権奪還、大勝した成功体験もあるのか、冬を選挙の好機ととらえているのではと、小言のひとつも言いたくなる。国政選挙は12月から2月までは施行できない法律をつくってほしいくらいだ。

安倍首相の任期をまだ2年余り残しながらの総選挙は、あまりにも急だ。加えて衆院解散から選挙までの期間が前回の総選挙よりちょうど1週間短い。地元の選挙管理委員会は段取りが整わず、準備に追われた。

燕市選管は、2日の公示の翌日、3日から期日前投票が始まると、投票はがきが届かないという市民からの電話が相次いだ。矛盾するようだが、投票はがきの発送は間に合ったが、遅れた。

閑散とした燕市の期日前投票所
閑散とした燕市の期日前投票所

投票はがきは公示日以降に発送することに決まっているという。燕市選管は公示日の2日に発送したので、それには間に合った。しかし現実には公示日より早く発送するのが慣例になっている。燕市選管もそのつもりだったが、印刷が間に合わず、ぎりぎりとも言える公示日の発送となったため、期日前投票が始まっても投票はがきが届かない家が多かった。

もっとも、投票には投票はがきは必要ないが、投票はがきを持って投票へ行こうとするのがふつう。そのため燕市選管には投票はがきが届かないという問い合わせの電話が、期日前投票の初日だけで20本以上、2日目はさらに多く午前だけで20本以上あった。発送から3日後の5日には、ほぼすべての世帯に届いたようだ。三条市選管は慣例に従って前週末の29日土曜に発送したので、投票はがきが届かないという問い合わせはほとんどなかった。

国政選挙はほぼ選挙になるのでまだいいが、とくに市町村の首長選は無投票になる可能性が大きいため、公示日になって選挙戦が確定しないと投票はがきを発送できないことが多い。ことしは春に燕市長選、秋に三条市長選があった。いずれも無投票だったが、印刷して準備していた投票はがきは、むだになった。

もっとも2003年に期日前投票制度が始まる以前は、投票日までに投票はがきが届けば良かったので、公示日に発送していれば、まったく問題にならなかった。投票はがきが届かないという問い合わせが多いのは、言い換えれば、それだけ期日前投票が一般的になったということなのだろう。

 三条市選管の期日前投票所
三条市選管の期日前投票所

燕市選管は、10月の市議選の期日前投票で初めて無料シャトルバスを運行した。新庁舎完成前は燕、吉田、分水の各庁舎に計3カ所に設置していた期日前投票所を新庁舎完成後は市役所1カ所に集約。代わりに期日前投票所から遠い燕地区と分水地区からそれぞれ1日2便の無料シャトルバスを運行するもの。

市議選では行きが10人、帰りが11人の21人の利用にとどまった。行きと帰りを別便で計算すると、全便で1,296人の輸送能力があっただけに、鮮やかな空振りに終わった。初めて無料シャトルバスの運行で周知が行き届かなかったこともあるだろうが、燕市はデマンド交通の予約制乗合ワゴン車「おでかけきららん号」を運行している。しかも家の前まで迎えに来てくれる。

利用料金は中学生以上300円。期日前投票に行く人には、「おでかけきららん号」の利用料を無料にするような仕組みをつくった方が、はるかに費用対効果が高いだろう。もちろん、燕市選管もそれは頭にはあり、それも含めて検討を始めようとしていた矢先に総選挙がやって来て、検討する余裕もなく前回と同様に無料シャトルバスを運行することに。来春、県議選が控えているが、予算措置を考えてもやはり無料シャトルバスでの対応となりそうだ。

三条市選管の期日前投票所
三条市選管の期日前投票所

両市とも選挙が始まると、事務室をより広い別の場所に移動する。三条市選管の移動先は期日前投票所を開設する三条庁舎の第二庁舎101会議室。10月の三条市長選でここに事務室を移動し、残務整理を続けているなかで衆院選となったため、事務室はそのままに衆院選の事務作業へ移行。引っ越しも手間なので、来春の県議選までこのまま101会議室に事務室を置き、来年5月をめどに撤収の計画だ。

燕市選管は10月の市議選でやはり期日前投票所を開設するつばめホールに事務室を移した。11月7日に事務室を撤収したが、総選挙のためにそれから17日後の24日、休日返上で再びつばめホールに引っ越した。会場のつばめホールは、いろいろな事業やイベントに使われるので長居できない。今回は衆院選の事務作業が終わるまで居座りたかったが、イベントの会場に使われる予定があるため、いったん別の部屋に移ってから元の執務室に戻るという2段階の撤収作業が必要になった。

さらには、1日からの厳しい寒波と強風、大荒れの天気が追い打ちをかける。2日の強風で、三条市内では381カ所に設置したポスター掲示板のうち15カ所、燕市内では278カ所のうち10カ所以上で倒れたり、傾いたりといった被害があった。禅師も走ると言われる師走の総選挙に大わらわだ。

総選挙のポスター
総選挙のポスター

おまけ。今回の総選挙で総務省などが作成した選挙公報ポスター。モデルに女優仲間由紀恵を起用しているが、シンプルなデザインで、ポスターもやっつけだったのかという声も。

ただ、右下にQRコードがついていて、「衆院選2014」と友だちになると仲間由紀恵のイラストを使った4種類と明るい選挙のイメージキャラクター「めいすいくん」のイラストを使った4種類の計8種類のスタンプを無料でダウンロードできる。あくまでも選挙啓発用なので日常的には使いにくいのは残念だが、ちょっとはうれしいかも。


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