衆院選新潟2区の民主・鷲尾英一郎氏は、小選挙区で自民・細田健一氏にわずか102票届かなかったものの、前回と同様、比例復活当選を果たし、4期目を決めた。
得票は細田氏の70,589票に対し鷲尾氏は70,487票の小差。燕市では経済団体がこぞって細田氏支持に回ったことに鷲尾氏の支持者らは強く反発したが、燕市の得票は細田氏の13,744票に対し鷲尾氏は17,577票と30%近くも多く獲得する底力を見せた。
鷲尾氏は燕市・萬会館に集まった支持者に対し、「敗れはしたが、一定の得票数を得られた」と前向きに結果を受け止めた。「若い力を生かし、地元新潟の力を生かしてもっと頑張れ、有権者はそのような言葉であると確信する。引き続き全力で活動を進めたい」、「忘れてはならないのが皆さまのもうひとつの声であろう、民主党もっとしっかりしろよという声も多分にわたしにお寄せいただいたと思う」と気を引き締めた。
「わたしの初心は、二大政党政治をつくり、政権交替可能な政治体制をつくっていく。そうでなければ、緊張感のあるさまざまなところに目配りをした政治にならないということ。そういう意味で引き続き皆さんからご信頼いただけるよう全力を尽くしてまいる」とお礼の言葉を述べた。
報道関係者に質問に対して鷲尾氏は選挙戦を振り返り、「選挙前に非常に党として準備が不足している状況であり、序盤からかなり気を引き締めて選挙戦に入ったつもりだったが、やはり予想以上に国民の今の政治全体に対する関心の低さが、この低投票率につながった。自分自身、皆さんに訴えて投票率を上げることができなかったのは、忸怩(じくじ)たるものがある」。
ただ、選挙戦では、「反応が非常に好感触だったので、日を追うごとにいい感触があった」。「今後も民主党を立て直しながらほかの党とともに巨大野党に対峙(たいじ)をしていくのが前提。そのうえで地方の現状や中小零細企業の問題、農業の問題は、今の安倍政権で本腰を入れて取り組んでいるとは思えない。そういうきめ細かな部分についてしっかりと主張していきたい」とした。
百票の差については「わたし自身の活動の不足であり、ここで勝ち切れなかったというのは、やはりもう少し、わたしの声を選挙区の皆さま全体に届ける努力がまだ足りていなかったということ」と自戒した。