三条市・法華宗総本山本成寺(椿澤日壽貫首)は、大みそかの31日から二年参りの参拝客でにぎわい、除夜の鐘とともに新年を迎えた。
気象庁は12月25日の段階で北陸地方の年末年始の大雪について異常天気警戒情報を発表。大みそかも県央地域では三条市、燕市、弥彦村で暴風雪警報が発表されているなかでの年越しとなった。
しかし、一時的に強く雪が降ったことはあるが、三条の午前0時の気温は0.2度で水っぽい雪。強風というほどの風も吹かず、予報からると拍子抜けするほど穏やかな年夜となった。
本成寺では午前0時前になると雪が降りしきるなか、桜澤貫主をはじめ来賓が行列をつくり、うちわ太鼓を打ち鳴らしながら雪が積もって真っ白になった境内を客殿から鐘楼堂へ進んだ。鐘楼堂は幻想的にライトアップされた。
紅白幕をめぐらした鐘楼堂内で桜澤貫主は火打ち石を打って清めの切り火を行ったあと、桜澤貫主を導師に読経。まず、桜澤貫首が最初の鐘を打つ初撞(はつつ)きを行うと、午前0時を過ぎて新年へ。続いて来賓の地元の国定勇人三条市長、金子恵美衆院議員、佐藤卓之県議、坂田光子県議らが次々と鐘をつき終わると今度は一般参拝者の番。希望者にはあらかじめ整理券を配布してあり、鐘楼堂の前に並んで順に鐘をつき、新年の願いを込めて手を合わせていた。
桜澤貫主は鐘をつくと参拝者が列をつくる本堂へ移動して、念頭祈願会を営み、元朝経(がんちょうきょう)。桜澤貫首が参詣者一人ひとりの頭上に経巻(きょうがん)を向ける「経巻頂戴(きょうがんちょうだい)の儀」を行い、家内安全や無病息災を祈願した。
庫裏では恒例で甘酒のふるまいが行われた。参拝者は甘酒で体を暖め、たくあんと一緒に味わっていた。