燕市国上、道の駅国上のふれあいパーク久賀美(くがみ)は12日、同所駐車場で恒例の久賀美塞の神(さいのかみ)を行い、約500人が参加して燃え盛る塞の神にそれぞれの願いを託した。
地元の長辰地区で一度は途絶えた塞の神が約30年前に復活。8年前から同施設に会場を移して長辰地区と合同で毎年、塞の神を行っている。
駐車場には、タケを骨組みにした高さ約12メートルもある塞の神を設置。中には正月用品などを詰め、外側をワラで巻き、さらに先に同所で行われた書き初めに参加した子どもたちが書き損じた書き初めを張った。習字を燃やすと腕が上がるとも言われる。
鈴木力市長も参加し、事業所や個人が奉納したろうそくに火をともし、国上寺の山田光哲住職が祈とうを行ってから点火。勢いよく火の手が上がった。
点火を始める少し前は雪が舞って風が強かったが、点火のころには穏やかになった。例年より人出は多かったようで、ろうそうく奉納した人への配布分を除く140枚のするめは、早々に完売。タケの棒の先に捧げたスルメを塞の神の火にあぶると香ばしい香りが漂い、熱い火に顔を背けながら手を伸ばして焼いていた。