23日、三条市で開かれた県央地域新規就農者交流会「ニューファーマーズ・カフェ」で、先輩農業者として燕三条イタリア野菜研究会会長や三条産小麦の生産でも知られる燕三条ブロック農業士会長の内山徳寿さん(38)=三条市岩渕・内山農園代表=が講演。「親が文句を言うくらい外に出て、自分を磨くことに時間を費やしてほしい」と若い世代にエールを送った。
主催は県央農業振興会議と新潟県三条地域振興局主催。新規就農者や就農希望者を対象にした交流会としで毎年開いている。今回は三条、燕、弥彦、新潟の新規就農者など12人と新潟県農業大学校の稲作経営課と園芸経営課の学生4人の男女計16人が参加。先輩農業者の体験談、情報提供、カフェタイム「日頃の悩みや疑問を語り合おう」などを行った。
内山さんは「だから農業はおもしろい!」をテーマに、先輩農業者の体験談を講演した。3人兄弟の二男で、内山家11代目として農業に就いた経緯から話した。自ら会長となって発足した燕三条イタリア野菜研究会、中心メンバーとして取り組む燕三条「畑の朝カフェ」、県央地域では近年なかった三条産小麦の栽培など、異業種との出会いやコラボレーションから生まれた今までにない取り組みへの挑戦を話した。
「新しいことやすき間に入っていくのが好き」で、自らを「燕三条の方々からは、変人とか変態と言われてます」と、緊張気味な参加者を和ませ、「若い力で挑戦できる戦略は、まだまだある」と農業の可能性を広げた。
今後の農業は、今までの生産や販売の枠組みでは所得を得られず、今までと違うことに挑戦する発想が必要。いろいろな挑戦をするなかで、燕三条のこれからを引っ張っていきたいという人たちとの出会いも多い。「親が文句言うくらい外に出て、自分を磨くことに時間を費やしてください」、「どんどん外に出て、吸収して、成長してください」と求めた。
さらに、企業経営者の先輩から教わったことを紹介し、同じ業種に凝り固まることなく、いろいろな場に顔を出すということの大切さや、愚痴や悩みを言い合える仲間を作ろうとアドバイス。内山さん自身も「これからも成長したい欲望をもちながらいきたい」と話した。
同交流会は毎年、開いており、今回はリラックスした雰囲気にとお茶をのみながらのスタイルで開催。講演に続き、内山さんをはじめ先輩農業者となる燕三条ブロック農業士会とどろんこ塾のメンバー、三条地域振興局農業振興部も各テーブルに分かれ、それぞれが自己紹介をしてカフェタイムをスタートし、互いの悩みや疑問などについて話し合った。