しかけ絵本日本一を目指す三条市の図書館栄分館は1日、目標の1,000冊に達したことに感謝して「やった!?しかけ絵本WOありがとう」を開き、感謝状の贈呈や「えほほん」と決定した愛称の発表を行い、1,000冊以上のしかけ絵本をお披露目した。
午前9時半から同分館前でセレモニーを行い、国定勇人市長と「めざせ!しかけ絵本日本一プロジェクト実行委員会」の六原佳子委員長の2人がくすだまを割った。国定市長はあいさつで、実行委員会に感謝の言葉を述べ、クラウドファンディングへの協力や寄付など、たくさんの個人や団体の支援に礼を言い、10万円以上の寄付者に感謝状を贈った。
愛称の発表は、手作りした大きなしかけ絵本を開くスタイルで行った。全国から54件の応募があり、柔らかな響きで子どもたちも覚えやすそうな愛知県名古屋市の小寺光雄さんから寄せられた「えほほん」に決定。しかけ絵本を開いて「祝日本一」、「えほほん」と名前が飛び出した。
昨年、実施したクラウドファンディングでは、23の個人や企業から59万7,000円が集まったほか、期間中に9人・社からも計22万3,000円の寄付が寄せられ、合わせて32の個人や企業からの寄付は計82万円になった。その後も支援は続き、匿名を含めた4人の市民と団体から、さらに計130万円の寄付が寄せられ、合計は212万円となった。
集まった資金で新しいしかけ絵本839冊余りを購入した。発注済みでまだ届いていない本もあるが、同分館にそろったしかけ絵本はこの日で所蔵の197冊と合わせて計1,036冊になり、当初の目標1,000冊をクリアした。今後もしかけ絵本を増やしていく考えで、現在の資金では1,500冊くらいになりそうだ。
感謝状の贈呈では、クラウドファンディングで10万円の寄付をした角利産業(株)、本間電機工業(株)、ミンクファニチャーの3社、一般の寄付をした樋口キクイさん(50万円)、三条ロータリークラブ(20万円)、栄ライオンズクラブ(10万円)のそれぞれに国定市長が感謝状を手渡した。
セレモニーに続いて、1,000冊を超すしかけ絵本が並んだ「えほほん」をオープン。しかけ絵本も並ぶ絵本コーナーは、『ピノキオ』に登場する一場面をイメージしたクジラの装飾で、来館者を出迎えた。
しかけ絵本を手に取る子どもも大人も興味津々。子どもたちは真剣な表情で1ページずつ開き、大人は「すごいね〜」、「こんなふうになるの」と感心したり驚いたりしながら、楽しんでいた。
同分館では、しかけ絵本といっても、飛び出す、光る、音がする、動くなど、一口では表せないほどさまざまなしかけがあるので、ぜひ手に取って、自分の好きな一冊を探してほしいと来館を呼びかけていた。