燕市・分水商工会青年部(川崎吉洋部長)は「節分」の3日、ことしも地元で希望のあった家庭へ鬼のふん装で出向く鬼の出前を行い、節分の豆まきを楽しんでもらった。
2010年から行っている節分事業。一方でクリスマスイブにはサンタクロースにふん装して親に代わってプレゼントを届ける事業も行っており、子どもたちに大歓迎のサンタクロースとは正反対に節分は子どもたちを恐怖させる鬼がやって来る。
ことしは14軒から出前の申し込みがあり、部員は5班に分かれて各班3人が鬼のふん装で各家を回った。鬼の衣装は部員の手作りで、麻袋を利用したもの。長髪のかつらをかぶり、プロレス用のマスクや面をかぶり、金棒や包丁を持ち、鬼というよりなまはげ風だ。
「うぉー!」と雄たけびを上げて家に入ると、家の人はナンキンマメを要しており、鬼に向かって投げて「鬼はー外!」。手作りのふん装では小学生くらいになると見透かされたが、幼児は本気で怖がり、大泣きして鬼を正視することもできず、豆を投げるどころではなかった。
鬼はそのようすを見ながら手心を加えた。最後は「ちゃんとお父さん、お母さんの言うことをきくか?」、「ゲームばっかりしてるんじゃないぞ」、「悪い子してたらまた来るからね」と聞くと、子どもたちは「うん」と約束。最後は鬼と握手したり、手と手を合わせたりし、鬼と一緒に記念撮影する家もあった。
ひとつの班が2軒、3軒しか回らないので、鬼たちも不完全燃焼。物足りないので頼まれていないレストランや青年部OBの家にも出向き、年に一度の鬼役を楽しんでいた。