出雲崎町尼瀬、越後出雲崎「天領の里」(三輪正館長)は、3月1日まで第17回天神さま展示会を開いており、学問の神さまとして知られる菅原道真にちなんで商売繁盛や一年の健康を願う2月25日の天神講にあわせて道真を描いた軸や像を展示するとともに、燕市で作り続けられている天神講に供える菓子の本格的な販売も行う。
個人的に天神講に関する物品や資料を収集している三輪館長の企画で毎年行っている展示会。ことしも三輪館長のコレクションをはじめ、地元から飾ってほしいと持ち込まれたものを展示している。
展示の中心は、30体近い道真をかたどった座像と20本近い道真が描かれた掛け軸。道真像は江戸時代ころの作と思われる古いものや県外で作られてたものもあり、掛け軸を含めさまざなイメージを形にした道真が並んでいる。なかでも明治ころに柏崎にあった生活雑器、大久保焼きの座像が注目で、能登羽咋出身の人形職人、北惣吉(きた・そうきち)が明治中ごろに作ったと思われる貴重な人形だ。
見附市今町では、今も道真の今町土(べと)人形が作られており、その人形も販売。ことし袋が付いた身に着けやすい高さ5センチほどの小さな人形も販売し、合格祈願のお守りとして身に着けるのに打ってつけだ。支援学校の中学生が手作りした天神をモチーフにした紙のお守りステッカーも今回初めて販売。湯島天神から取り寄せた鉛筆はすでに完売している。
また、これまでも燕市内の和菓子店が作り続ける天神講の菓子を三輪館長がポケットマネーで購入して販売していたが、好評のこともあり、ことしは2月半ばまでには「さかたや」が直接、販売することになり、さらに20日過ぎには「飴屋本舗」が生菓子も販売する。