燕市立吉田南小学校PTAの4年生の学年委員会(秋澤絵理委員長)は5日、同校で4年生71人とその保護者を対象に親子のきずなを深めるふれあい整体教室を開き、親子で体と心でふれあった。
昨年11月に起きた母親による女児殺害という痛ましい事件を受け、育児に悩む母親に寄り添いたいとPTAで企画した。学年委員長の秋澤絵理さん(39)がボディチェンジ&ケアサロン「シエン」を開いている関係で知り合いの新潟市東区、赤ひげ整体院の剣持大智院長(32)に講師を依頼した。
剣持さんは5年ほど前に地元のまちおこしイベントで何かできないかと頼まれて親子整体を考案。以来、小学校を中心にこれまで十数回、講師を務めており、県央地域では今回が初めて。剣持院長は、目をつぶってその場で足踏みする体のゆがみチェックから、くすぐって逃げる動作がストレッチにもなり、ふれあいホルモンが増える「くすぐり整体」、背中同士をくっつけて相手を体で感じる「かもつれっしゃ」、カレーを調理する手順に見たてて子どもが親に整体をしてあげる「カレー整体」などを行った。
4年生は、子どもが恥ずかしがって親とのスキンシップが薄れ始めるころ。とくに男の子は照れくさそうな子が多かったが、親の「ありがとう」、「いいわー」といった声にますます照れながらも自然と笑顔になり、最後は親にハグをしてもらった。
「幼少期に親とのふれあいの多い子は、非行や問題行動が少ないという統計がある」と剣持院長。「お母さんが喜ぶと子どもも喜ぶ。子育ての悩みが多いお母さんこそふれあいが役に立つ」と言う。
秋澤さんは「子どもが4年生という微妙な時期でふれあいが少なくなっていた」と言い、「子どもとふれあっていやされたし、子どもが赤ちゃんのころを思い出した」と新しい発見をし、娘の玲奈ちゃん(9)は「背中を合わせるがおもしろかった」と話していた。