道の駅国上のふれあいパーク久賀美は8日、天神講の菓子の色付け体験を行い、子どもから年配の人まで13人が参加して思い思いに色づけを楽しんだ。
学問の神さまで“天神”とされる菅原道真の命日の2月25日に学業成就などを願う行事「天神講」が全国各地でさまざまに形を変えて伝承されている。燕市内の菓子店では、全国的にも珍しく道真や縁起物をかたどった菓子が作り続けられている。
菓子は主に金花糖と粉菓子があるが、色づけ体験したのは溶かした砂糖を型に流し込んで作る金花糖。燕市吉田仲町、皆川菓子舗の指導で道真と招き猫をそれぞれかたどった2つの菓子の色づけに挑戦した。
色づけは、黒、黄、赤、紫などの粉末の着色料を水に溶かし、筆につけて塗る。溶かす水が少ないと着色料が伸びずに時間がかかり、水が多いと砂糖のなかに染み込んで色がにじんでしまう。
塗り直しができず一発勝負なので、とくに道真の目鼻の線を引くときは緊張し、集中力が必要。保育園児も金花糖とにらめっこするように黙々と筆を動かしていた。手本の金花糖の完成品を忠実に再現する人もいれば、手本はほとんど着色していない招き猫の体を黄で塗りつぶしたり、ハートを描き加える人もいて、まさに十人十色の金花糖に着色された。
2人とも燕市吉田地区に住む20歳代後半のカップルは、昨年、天神講の菓子の存在を知った彼が彼女を誘って参加した。彼女も雑誌に取り上げられた天神講の菓子にふれていたこともあり、喜んで参加した。彼女は「思い通りに塗るのが難しく、そこがおもしろかった」といい、招き猫の背中に“for you”と書いたので「彼のと交換しようかなと」と笑っていた。
また、道の駅国上では25日まで越後つばめ展示講菓子展を開いて市内の各菓子店が作る天神講菓子を展示販売しており、8日色付け体験を行っている間も客に切れ目がなく順調に売れていた。さらに25日までの土、日曜の午前10時から午後3時まで菅原道真の色紙を作る体験を行っており、300円で参加できる。