田上町のまちづくりのボランティア団体「あじさい塾」(阪内机由塾長)は14日、田上町・護摩堂山で野鳥観察会を開き、20人近くが参加して手に乗ってえさをついばむ野鳥を間近で観察した。
「あじさい塾」は毎年、地元でタケノコ掘りなどの事業を行っており、野鳥観察会は冬山登山と冬の野鳥の観察をと一昨年から毎年開いている。昨年はみぞれが降ってびしょぬれになるあいにくの天気だったが、ことしは雲のすき間から青空ものぞく今の時期としては絶好の穏やかな天気に恵まれた。
山頂のすぐ下にある「あじさい茶屋」まで1時間近くかけて登ってから野鳥を観察。茶屋の前の木には巣箱が設置してあり、手の平にエゴノキの実やヒマワリの種を載せて野鳥を待った。
集まってきたのは、体がオレンジ色に見えるヤマガラとモノトーンのような配色のシジュウカラ。いずれもスズメ目で大きさもスズメくらいの野鳥。ただ、シジュウカラは警戒心が強く、実際に手に乗ってえさを食べるのは人懐こいヤマガラ。と言っても警戒感がないわけではなく、近くまで来てもなかなか手に乗らず、勇気をふるって手に乗ると数秒ですぐに飛び立った。
参加した人たちは、野鳥が手に乗ると驚かせないように声をひそめ、目尻を下げて「来た、来た」と喜んでいた。田上町に住む50歳代の女性は、昨年12月に新潟市の鳥屋野潟で行われた野鳥観察会に参加するなど最近になって野鳥の魅力に目覚めた。地元での野鳥観察会ということで参加し、1年ぶりに護摩堂山に登ったが、ここでの野鳥の観察は初めてだった。
なかなか野鳥を近くで観察できる機会はなく、「鳥はまわりにもいっぱいいるけど、体の模様までちゃんと見えた」とちょっぴり興奮。「野鳥と目があったりして、しぐさもかわいい」と野鳥にぞっこんだった。