燕市の交通指導隊副隊長、藤節子さん=燕市吉田東栄町=は16日、手作りした交通安全標語付きはし袋セット1,000セットの燕署に贈った。
燕署(石口英治署長)は午前10時半から贈呈式を行い、藤さんは自身で考案した交通安全標語付きはし袋とはしのセット1,000セットを石口署長に手渡した。
はし袋は、模様のついた折り紙を切ったり張ったりして作ったもので、藤さんが自分で考えた交通安全標語を印刷した紙を張った。割りばしだとすぐに捨てられてしまうので、はしはタケのはしにした。
標語は2種類で、「自転車は車両の仲間 左のハシを」、「しっかり確認 歩くのは、右のハシを」といずれもはしにかけて、自転車と歩行者がそれぞれ道の左、右を進行するよう呼びかけている。
手先が器用で布や毛糸を使った手芸品を作ることがあり、趣味を生かして交通安全に役立つことはできないかと考え、「ちらしを配る意より関心をもってもらえるのでは」と標語付きのはし袋セットを思いついた。昨年初めて燕市に1,000セットを寄付し、今回は燕署に寄付した。
藤さんは途中、仕事の都合で辞めたこともあるが、燕市に合併前の旧吉田町だった昭和50年代から交通指導隊隊員に就く。とくに自転車指導に貢献し、藤さんが指導した吉田小学校は交通安全の子供自転車大会で県大会へ、弥彦小学校は全国大会に出場しており、ことしも新学期になると市内すべての小中学校の自転車指導に回る。原付きバイクを指導する資格もあり、70歳代半ばになってもばりばりの現役だ。
高齢者の自動車運転免許証の自主返納で自転車に乗る人が増えると予想し、「危険がいっぱいなのでは」と心配する。
はし袋セットが「事故防止に役立てたい気持ちがいちばん」で、事故ナシでナシを配っているという取り組みがあることから「はしと言えば燕となればいい」。短いはしで子ども用の絵柄も試作しており、はし袋セットの寄付を「できることなら、ずっと続けさせてもらいたい」と話した。
石口署長は「大いに家庭訪問や会合で活用させていただきたい。はし袋を見ながら交通安全を考えてもられば」と喜んでいた。