「地域の子どもは地域で育てる」がスローガンの寺小屋つばさ実行委員会(高橋克典会長)は15日、加茂市・新潟経営大学で「第4回ゆきんこカップ in 新潟経営大学」を開き、県央地域から小学生92人が参加して「逃走中」を模したゲームなどでたっぷり体を動かした。
寺小屋つばさ実行委員会は、夏休みの「寺子屋つばさ100km徒歩の旅」を柱に子どもたちを対象にした事業を行っており、「ゆきんこカップ」は雪国の冬を楽しもうと3年前から毎冬、開いている。
雪を生かした外遊びをと始まったが、昨年は初めて人気のテレビ番組「逃走中」に模したゲームを行ったところ、申し込みが500人を超す人気を集めた。ことしは、申し込みをはがきで受け付けることにしてハードルを上げたが、それでも230人から申し込みがあった。
午前はレクリエーションのあとグラウンドで雪上障害物競走を行う計画だったが、積雪がなかったため体育館に会場を移して行い、午後から「逃走中」を行った。現代版の鬼ごっこのようなゲームで、子どもたちは腕にテープで作った3枚の“ライフ”を巻き、最大で13人の大学生が黒いスーツに黒いサングラスで“ハンター”となり、子どもたちを捕まえる。
捕まると1枚ライフを奪われ、“ろう屋”に入るが、同じ班の子どもが助けに行ってクイズに答えると仲間を救出できる。子どもたちは10班に分かれて最後に残ったライフの数を競った。また、会場に隠されたキーワードを探すアトラクションもある。
小学校では校内で走らないように注意されるが、ここでは走り放題。ただし、階段は危険なので走ることはできず、ハンターにも捕まらないゾーンになっている。ハンターの姿を見つけると、「来たーっ!」と大声を上げて全速力で走った。
子どもたちは夢中で飽きることを知らず、髪は汗でびっしょりに。テレビ番組に出演しているような気分になって逃げ回った。子どもたちは教室の机の下に隠れるなど、ただ逃げ回るだけでなく捕まらない工夫をすれば、ハンターも待ち伏せして捕まえるなど、体と頭をフル稼働させていた。
また、実行委員会のメンバーは燕三条青年会議所OBが中心で、この日は十数人が参加したが、運営の主体はボランティアの大学生33人。会場の新潟経営大学の東川ゼミの学生が中心となったが、県外で同様の団体を手伝っている大学生の参加もあり、遠くは千葉から参加した大学生もあり、大学生の成長、自分を磨く場としても機能している。