三条市の小中一体校・第一中学校と嵐南小学校近くの三条市南四日町1、棚橋屋菓子店前交差点は、通学時間帯の平日朝の時間限定で歩行者の斜め横断を一部可能にした歩車分離式信号機が18日、運用開始された。歩車分離式信号機の導入は三条市内で初めて。
この交差点は、JR三条駅から本成寺黒門方面を結ぶ通りとソレイユ三条前から四日町商店街を通る通りが交差するところで、角に大判焼きの販売でおなじみの棚橋屋菓子店がある。
登校時間帯の交差点の安全性向上が目的で、平日の午前7時から9時までの2時間だけ歩車分離式に信号機を制御する。横断中の歩行者と右左折中の車との衝突事故を防止するため、歩行者と車とが交錯しないように信号機が点灯。歩行者が棚橋菓子店前から交差点中央を通る対角線上に往来する斜め横断も可能となり、斜め横断専用の信号機も設置された。
運用初日の18日は、運用開始の午前7時から三条署の警察官、三条市交通安全指導隊、さらに毎日登下校時の児童生徒の見守り活動を続ける地元老人クラブ「熟年いこいの会」の「熟年お守り隊」が交通指導を行った。
午前8時前後をピークに登校の児童が通り、歩行者用信号が青になると、警察官などの指導によって交差点を横断。なかにはふだんは車が通っている交差点の中央を歩くことで「うわ〜、怖い」と声を出す子もいたが、指導する人たちから「斜めに渡っていいんだよ」の導きや、三条署員とともに参加した交通安全広報犬の柴犬「希名呼(きなこ)」とともに整然と渡っていた。
通勤時間帯の車にとっても変更初日で、信号機のせいか、あるいは警察官が大勢いて運転が慎重になったのか、車の流れは前日より悪くなったようだ。今後の対策として三条署では、歩車分離式の通行に慣れたころに引き続き確認し、必要であれば信号機の秒数やサイクルの変更も検討する。