三条市は20日、平成27年度一般会計当初予算概要説明会を開き、一般会計では前年度比−9.3%、46億6,200万円減の455億500万円の予算を示し、来年度スタートする新たな総合計画元年と位置づけ「総合計画に掲げる将来都市像の実現に向けた第一歩」とした。
国の補正予算を受けて今年度の補正予算を一本化した13カ月の予算規模は前年度比−6.5%、32億4,200万円減の469億2,500万円。「人々が生き生きと暮らし続けるまちづくり13カ月予算〜総合計画に掲げる将来都市像の実現に向けた第一歩〜」。
国民健康保険事業特別会計など6つの特別会計を加えた予算総額は703億860万円で、前年度比4.2%減。一般会計の歳入は、市税が127億9,598.9万円で前年度比0.4%減。個人市民税や軽自動車税の増などがあるものの、法人市民税や市たばこ税の減などによるものと見込んだ。
予算規模減少の主な要因は、小中学校の跡地を活用した緊急内水対策事業や新保裏館線道路改築事業などの投資的経費や景気回復に伴う制度融資などに係る貸付金の減などとしており、国定市長はこのあと開いた記者会見で、「緊縮型の予算編成とは思っていない」、「総合計画に沿った形の中で新たな第一歩を踏み出した予算だと自負をしている」と、次期総合計画に基づく施策へ財源を重点的に配分していることなども話した。
重点政策は、「このまちの基礎体力を向上させる」、「人を去らせず、来る人を追い求め、歓迎する」、「人口減少社会、少子高齢化社会と共存する道を歩む」を3つの処方箋として展開。
主な新規事業は、教育・子育て政策のさらなる展開では、公立小学校の統廃合等の推進で学校適正規模検討委員会の設置(2,482千円)、安心して子育てを楽しめる環境の形成で旧一ノ木戸小学校を活用した子育て拠点施設等の整備(218,478千円)。
「ものづくりのまち」の更なる深化では、「コト・ミチ人材の活用」として『製品(モノ)に関する他と差別化された独自の価値(コト)づくりからその価値が伝わる流通(ミチ)の確保菜での全体の世界観を構築し、展開する人材』を確保して市内企業との連携の場とする(仮称)三条ものづくりクラブの設立、青年就農者育成等支援事業など。
健幸年へのさらなる挑戦では、外出機会の創出による健幸づくりとして三条学校給食共同調理場跡で雨の日も過ごすことができる交流の場「まちなか交流広場整備事業」(205,510千円)。
このほかの主要事業では、平成27年度末を予定している新保裏館線アンダー工区完成に伴う開通式の新保裏館線道路改築事業(1,780千円)、5月10日の記念式典などを行う合併10周年記念事業(10,200千円)。
新最終処分場整備事業(51,089千円)、緊急内水対策事業(602,000千円)、三条っ子発達応援事業(33,697千円)、燕三条地場産業振興センターを道の駅として整備する道の駅整備委託(35,000千円)、地産地消推進店等で利用できるプレミアム付き商品券を発行する地域消費喚起促進事業(122,870千円)なども盛り込んだ。