弥彦村長選挙で敗れて任期満了の21日で退任する大谷良孝村長と、あわせて退任する本多啓三副村長、清野博教育長の送別セレモニーが20日午後5時20分から弥彦村役場ホールで行われた。
36年ぶりに行われた先の弥彦村長選で、大谷村長は4選を目指したが、新人の小林豊彦氏に敗れた。退任セレモニーには、村職員と大谷村長の支持者も含め100人近くが集まった。退任の3人に女性職員から花束を手渡すと拍手がわき、大谷村長から順に退任のあいさつをした。
大谷村長は弥彦村で村議、助役、村長を務めた歩みを振り返って「思えばあっと言う間のできごと」で、「弥彦村が自主独立の道を選んでここまでやってこれた」のは職員、村民の理解、協力のおかげと感謝した。4選はかなわなかったが、精いっぱいやったので悔いはなく、「これからは一村民として皆さん方とともに弥彦村の発展に微力ながら貢献できれば」と願った。
職員へのはなむけとして、地方自治体には厳しい状況が続くが、苦しいときは昨年12月17日の夜を思い出してほしいと求めた。水道管本管からの漏水で、村内で大規模な断水が発生。職員は対応に追われ、朝になっても復旧しないおそれがあったことから、道路が凍結する吹雪のなか、断水している地域の各世帯にペットボトルの水を配り、「弥彦村の職員の底力を見た」。
これからも職員の仕事ぶりを外からだが、応援しするので、「どうか住民の皆さん方のご期待に沿うように健康に留意しながら頑張っていただきたい」、そして「誠にありがとうございました」と締めくくった。
本多副村長は「仕事におきましては完全燃焼」、人生80年と言われるの残り13年、「これからは長年、世話になった公共施設の草刈り等でボランティアで恩返しをしたい」、清野教育長は「新しい村長のもとで新しい弥彦村を精いっぱいつくっていく」ことを願った。
最後は拍手の響くなか大谷村長はさわやかな笑顔で支持者らと握手し、3人そろって深々と頭を下げてから車に乗り込んだ。