認知症の人が安心して暮らせる環境づくりを推進しようと3月4日午後2時半から分水福祉会館とその周辺を会場に認知症をサポートする見守り・声かけ訓練が行われる。
分水小学校区まちづくり協議会が主催し、燕市が後援。分水小学校区まちづくり協議会安全部会の子ども見守りボランティアを中心に分水小学校区の住民と事業所など約50人が参加。「訓練中」とあるゼッケンを付けた人とフォロー役の職員が1チームとなって地域を歩き、街頭にいる参加者から声掛けを行ってもらう。
これに先だって前日3日午後2時から分水福祉会館で前日講習会が開かれ、認知症サポーター養成講座で声がけ練習のあと、翌日の訓練の概要説明、リハーサルが行われる。
燕市では、認知症になっても住み慣れた地域で生活できる環境づくりを推進するため、地域団体などと協力して認知症への理解を深め、地域における見守りネットワークづくりに取り組んでいる。その一環として、ひとりで出掛けて家に帰れなくなってしまった認知症の人を想定した、声かけ訓練を行うもの。
昨年12月31日現在で燕市内では4,110人が介護認定を受けており、うち6割を超す2,526人が認知症。25日の定例記者会見で鈴木力市長は、「今回を皮切りにいろんな地区に広がっていけば」と期待した。
また、市内の3地区それぞれに地域包括支援センターがあるが、すべてに同じ機能をもたせるのは「財政や合併の意味合いからもだめ」で、「それぞれの地区ごとに特徴をもたせて、そこが中心となって燕市全体を網羅していきたい」、とくに分水地区地域包括支援センターは認知症対策に積極的に取り組んでいることから「認知症対策の中心になってもらおうと考えている」とした。