三条市と三条信用金庫は27日、連携して地域産業の維持と進化や若年層の定住促進、市民の健康で文化的な生活の支援などに寄与していこうと、地域密着型包括連携協定を締結した。
同金庫は、「昭和34年3月5日の設立以来、地域に貢献してきた歴史、これまでの連携・協力の実績、三条市総合計画の遂行にあたっての産学官金連携強化の重要性等にかんがみ、包括連携協定締結の意義は大きいと考えた」として、昨年12月に市に協定締結を申し入れたもの。「地域金融機関として、地域と運命共同体であることを自覚し、地域貢献に全力で取り組む決意を明確にするため」としている。
午後1時半に三条市役所で協定の調印式を行い、国定勇人市長と三条信用金庫の西潟精一理事長が協定書に署名し、調印した。
連携の内容は、地域産業の維持及び進化、地域の魅力発信及び人財育成、若年層の定住促進、市民の健康で文化的な生活の支援、市民の安心・安全な暮らしの確保、教育環境の充実の5項目。
各項目では、ものづくりをはじめとする地域産業全体の経営基盤の安定化や生産者の価格決定力の確保。地域イベントの広報や創業者及び経営者への支援。若年層の就労支援やUJIターン支援。健康診断受診率向上活動やスポーツ・文化イベントの企画運営。防災に関する啓発、特殊詐欺被害防止活動や交通安全遺作。学校における出前授業、自主学習のための施設提供などに取り組んでいくなどをあげる。
西潟理事長は、「(今回の連携内容については)改めてというものではないが、今の形の継続と内容の充実に努めていきたい」、「今回の協定で目指す通りに産学官金が連携し、地域資源を有効活用した課題解決に取り組むことによって人口減少に歯止めをかけ、地域のますますの発展を実現することができると確信している」と強い意志を示し、将来的には能動的な提案もできればと話した。
国定市長は、これまでも「みんくる」への直接的な参画、「燕三条 工場の祭典」のサポートなど行政活動だけでなく地域活動への貢献に感謝し、強いきずなを構築し、そのきずなを基に知恵と工夫をめぐらせてともに発展していきたいと期待した。