神奈川県横浜市に住む絵本作家でイラストレーターの相野谷由起(あいのや・ゆき)さんによるライブペインティング「相野谷由起とあなたの世界にひとつだけの絵」が1日、燕市児童研修館「こどもの森」で開かれ、生演奏を聴きながら絵を描くゆったりとした空間を楽しんだ。
相野谷さんは『うさぎのさとうくん』(小学館)で第12回日本絵本大賞を受賞。主な作品に『うみへいったひ』(ひさかたチャイルド)、『わたしは いま とても しあわせです』(大住力・編、ポプラ社)などおとなも子どもも楽しめる絵本づくりを目指す。
この日、生演奏した燕市のシンガーソングライター倉井千秋さんの弟でハーモニカ奏者の倉井夏樹さんのCDジャケットを相野谷さんが描いたこともあり、横浜に住んでいた倉井千秋さんともつながり、昨年2月には相野谷さんの絵本に倉井さんのCDが付いた『うた絵本 許し合えば』をリリースしている。
昨年6月にも「こどもの森」で2人でライブペインティングを行っており、今回はいきいき研修の一環として「こどもの森」が主催。相野谷さんのライブペインティングと同時に子どもちからもライブペインティングしてもらった。
絵描きを申し込んだ30人の子どもたちをはじめ、その保護者や演奏を聴きに来た人など約百人が来場した。演奏は倉井千秋さんのほかに三条市の三線奏者のきよ里さん、そして長岡市のゆかいな4人バンド「バンビーズ」。相野谷さんは畳一枚分の大きな段ボールに描き、絵描きの子どもたちは、相野谷さんがあらかじめワンポイントの動物や木を描いたA3判の段ボールに描いた。
約1時間半の間、子どもたちは飽きることなく絵描きに熱中。筆を動かしながら耳に生演奏が届くぜいたくな空間で、日常にはない時間が流れていた。
相野谷さんは2、3カ月に1回くらいのペースでライブペインティンを行っている。「いつもはこんなに画面が大きくない」と言い、中央に道を描いてから演奏している曲の歌詞にお題をいただくようなスタイルで木々や空、海と構想を広げて作品を完成させた。時々、子どもたちの作品も見て、「じっくり描き込んでいる絵が多くて驚いた」と刺激も受けていた。