燕三条地場産センターが物産館をリニューアル、物産館と燕三条Wingを免税店化、シンガポールの共同事務所を足掛かりにインバウンド事業に取り組む (2015.3.7)

燕三条地場産業振興センター理事長の国定勇人三条市長は6日、同センターで理事長記者会見を行い、6項目を発表した。3月末で国定市長は2年の任期を満了、今回が任期最後の記者会見となった。

発表したのは、同センター物産館のリニューアル、物産館と燕三条Wingの免税店化、外国人観光客の来訪拡大に向けたインバウンド事業の取り組み、シンガポール見本市「メゾン・エ・オブジェ・アジア」出展、海外見本市専用サイトのオープン、アンビエンテ2015（欧州展示会）レポート&商品開発ワークショップ事例発表。

物産館のリニューアルは昨年2月にも行っている。昨年は入り口を入って正面奥の壁面の中央部分を燕三条Wingと同様に白と緑の2色を基調とした壁面を新しく構成したが、今回のリニューアルはその両脇を中心にリニューアル。向かって左に包丁、右に鎚起銅器を展示。7日午前9時半にオープンし、当日は1人1本限定で先着30人に包丁の研ぎ直しサービスを行う。

物産館と燕三条Wingの免税店化は、4月2日午前9時半から。外国人旅行客のための消費税免税システムの導入と免税対応サインや店内サインを日本語、英語、中国語の3カ国語表記にする。オープンイベントとして1人1本限定で先着30人に包丁の研ぎ直しサービスと先着100人にカレーラーメンをプレゼントする。

外国人観光客の来訪拡大に向けたインバウンド事業の取り組みは、シンガポールの共同事務所を足掛かりにビジットジャパン事業を活用した取り組みとして5月にシンガポールの現地旅行社とマスコミの招へい事業を実施。11月にはともに共同事務所の運営を担う富山県南砺市と連携してシンガポールで会場を借り、仮称「燕三条・南砺ナイト」を開き、現地旅行関係者やマスコミを両地域の食や映像を通じてもてなし、プレゼンテーションを行う。また、シンガポールの現地旅行社2社が燕三条に立ち寄るツアー実施している。

シンガポール見本市「メゾン・エ・オブジェ・アジア」出展は昨年に続いて行う。10日から13日までシンガポールで開かれ、昨年よりも出展面積、出品アイテムを増やして出展する。

海外見本市専用サイトのオープンは、海外見本市の出店情報をまとめた3カ国語対応のサイトをオープンした。アドレスは「http://www.tsubamesanjo-trade.com/」。

アンビエンテ2015（欧州展示会）レポート&商品開発ワークショップ事例発表は、18日午後1時半から3時半まで同センターリサーチコアで開く。ドイツ在住の日本人でアドバイザリー契約を結び、ミュンヘンでセレクトショップ「SHU SHU」を経営する鈴木里美さんを講師に、アンビエンテのトレンドや燕三条ブランドブースの出展報告、ヨーロッパのスタイルにあわせた商品開発ワークショップ事例発表を行う。

開発商品は「SHU SHU」とのみやのこぎり刃を製造する三条市の角利製作所による、かんなの技術を応用した鉛筆削り「Shin（シン）」。アンビエンテに出品したところ、ロンドンのバイヤーから正式な受注を受けたほか、日本の高級文具メーカーとの商談が進行している。

また、理事長は2年任期で三条市長と燕市長が交互に就いており、国定市長は3月末で任期を終える。この2年間を振り返って国定市長は、就任直後から燕三条にこだわると言ってやってきたが、工場の祭典、ものづくりメッセとも当初、思っていた規模を上回り、「自分としては非常に満足のいく楽しい2年間だった」とし、実行に移してくれた職員に感謝。「チームワーク良く燕三条にこだわり抜くことができた」と述べた。

関連リンク

• 燕三条地域の地場産センター　燕三条地場産業振興センター（新しいウィンドウで開く）