三条市の新成人を祝い励ます事業を行うNPO三条市成人式サポート協会(松永一義代表)は13日、国定勇人市長を表敬訪問し、21日の成人式で新成人に寄贈する諸橋轍次博士の座右の銘「行不由径」をデザインした手ぬぐいを披露した。
同協会は、三条市の未来を担う若人に郷土の誇りと期待を伝えようと、地域の企業や市民団体や個人に募った浄財で三条市の歴史や伝統文化にちなんだ品物を作成し、成人式の記念品として新成人に贈っている。
三条市の成人式会場は、市町村合併翌年の2006年から燕三条地場産業振興センターで開くようになり、同協会はその翌年2007年に活動を開始して9年目。これまでに携帯ストラップやスノーピーク社製の箸などを、成人式に出席した新成人にプレゼントしており、一昨年からは諸橋轍次博士の座右の銘で論語の「行不由径」の4文字をデザインした手ぬぐいを製作し、贈っている。
「行くに径(こみち)に由(よ)らず」と読み、近道せずに大道を一歩一歩、着実に歩むという意味。手ぬぐいは藍色に白抜きの文字。「行不由径」は縦横2文字ずつ並んだもので、諸橋博士自身が彫った印という。その横に小さな文字で「諸橋轍次」の名前と「三条市」の文字と市章、ホームページアドレスをレイアウト。
今回、製作した手ぬぐいは、これまでとデザインは同じだが、前回のプリント製とは変わり、地元三条市北四日町の吉沢染工場で染めつけた。
午前11時に同協会の松永代表と大野信一副代表、渡辺喜久雄副代表が市役所を訪れ、みんなの先輩である諸橋博士のことも、たくさんの人に知ってもらい、誇りに思ってほしいと話していた。
同協会では、成人式当日の21日、午前10時から正午まで会場の地場産業振興センターのレストラン「メッセピア」をフリー交流スペースとして、ケーキや飲み物を擁して新成人に無料開放する。
今回の手ぬぐいの制作費などは、市内の企業など50社の協賛を得ている。三条市を担う若者の門出を市民みんなでお祝いしようと、引き続き同事業への協賛を募集している。問い合わせはNPO三条市成人式サポート協会事務局の三条市市民活動支援センター(電話:0256-34-8960)へ。この手ぬぐいは、道の駅しただ「漢学の里」で1枚1,000円で販売され、収益は同事業に充てる。
平成26年度三条市成人式は、21日午後1時から燕三条地場産業振興センターで開かれる。新成人の対象者は1,065人。2階席は家族などに開放しているので、ぜひ多くの人に見てもらい、みんなどお祝いしようと来場も呼びかけていた。