7日から15日まで岩室温泉で開かれている「アートサイト岩室温泉2015」は残すところ14、15の2日間。タイミングを逃したり時間がなかったりで記事にできなかった取材を今のうちに蔵出ししてみる。
新潟市岩室観光施設「いわむろや」では、7日からアートサイト岩室温泉より長く29日まで「神田亜美×鯛車 波とともしび」が開かれている。
ともに新潟のクリエーターによるイラストレーターの神田亜美さんと世界からも注目される郷土玩具「鯛車(たいぐるま)」のコラボ展。
神田亜美さんは木村カエラCOUNTDOWN JAPAN 12/13オフィシャルグッズのタオルとTシャツ、木村カエラ単行本「COLOR」本誌内のイラスト、こどもちゃれんじ(ベネッセコーポレーション)などを手掛けている。
鯛車復活プロジェクトは、旧巻町に江戸末期から伝わる鯛車を復活させようと2005年に発足し、技術の伝承や展示に取り組んでいる。今回の展示ではあかりとともした鯛車と鯛車の下部に描かれた波の模様をモチーフにデザインした動く波のイラストをプロジェクターで投影している。
クリエーティブなエネルギーをまちに生かす「Challenge Exhibition」の第1弾として開いている。「Challenge Exhibition」は同施設が主催することで企画展示室の利用料を無料にし、若いクリエーターに発表の場を提供しようというもので、今後、年数回のペースで開きたい考えだ。
能面アトリエ無匠庵では、アートサイト岩室温泉にあわせて7日から15日まで雛人形展が開かれている。郷土写真家の斉藤文夫さんが全国を旅歩きして収集した人形コレクションのなかから、江戸時代のひな人形シリーズと有志からのひな人形を展示している。
ひな人形はもちろんだが、会場が芸者の置屋だった建物を改装した趣のある日本家屋も注目。忍者屋敷かと思うような複雑な構造をした歴史的建造物も見所いっぱいだ。会場を訪れた日は仕事がたて込んでいて正面の写真を撮ったくらいであとで取材することにしたが、気が付けば会期が残りわずかになってしまった。
8日夜は、ほてる大橋で「女将の春祭り in アートサイト2015」が開かれた。はっきりわからなかったが、岩室温泉の旅館の女将が客に楽しんでもらおうと20年ほど前に始め、近年になってやめようという話もあったが、継続してほしいと要望があり、ここ数回はアートサイト岩室温泉とあわせて開いているとか。
実に180人が参加する大宴会で、女将はアナ雪や東京エレキテル連合の仮装。武蔵野美術大学の教授と学生も「頭の長い人」をテーマにした仮装で登場し、大爆笑。ステージのアトラクションは、「カレーラーメンの歌」で知られる矢代秀晴&サウスヒルズの演奏でスタートし、盛り上がった。
14日以降は、これまで通り岩室温泉の10の旅館に50を超す武蔵野美術大学の卒業制作作品を展示しているほか、「いわむろや」で地域の作り手と武蔵美生の作品を販売する「いわむさ市」と「アートなトートバッグを作ろう!」、「ゆもとや」で「むさびシネマ」、14日は「いわむろや」で「一日画家体験」、夜は岩室公会堂で「岩室温泉アートミーティング」。
15日は「いわむろや」で「ガラスで作ろう!バーナーワーク」、午後1時から岩室公会堂で「親子で楽しもう!作って学ぶカメラの仕組み」が開かれる。