三条小学校の同窓会やPTA、同学区の自治会などでつくる「新しい三条小学校地区を考える会」(代表・石崎順一三条小学校同窓会長)は13日夜、新しい三条市総合計画では三条小学校の統廃合の可能性も考えられるとして、「みんなで三小学区を考えよう!」と題した集会を開き、約90人が参加して三条小学校を核とした地域の将来になどについて意見交換した。
午後7時から三条市中央公民館で開き、三条小学校の同窓会、PTA、自治会、地域の人など約90人が参加した。
石崎会長はあいさつで、昨年12月に出された来年度から8年間の長期計画をまとめた三条市総合計画案の中で気になるところがあったとし、「学校規模及び学級規模の適正化」、「公立小学校の統廃合等の推進」などの資料を示し、この地区に小学校がなくなる可能性があると思われると話した。
さらに、「学校がなくなるということは、子どもたちの姿がなくなる。そうするとどうなる?」、「この地域としての将来が危ぶまれると考えた」と述べ、まずは現状を伝えることからと同会の発足の経緯などを話し、「いろいろな話の中で理解を深めてもらい、みなさんのお考えを聞かせてもらえれば」と、広がりのある会にしていきたいとした。
第1回目のこの日は、石崎代表をはじめ地域の人、PTAなど三条小学校に関わる5人がパネリストとなってパネルディスカッションを開催。「地域にとっての、また、私にとっての三条小学校とは」、「少人数学校のメリット、デメリット」、「三条小学校の魅力」、「これからの三条小学校はこうあってほしい」などいくつかのテーマについて、それぞれが考えや意見を述べ、さらに会場の人も手をあげて意見を述べた。
少人数学校のメリット、デメリットでは、子どもたちに目が行き届き、活躍の場も多く与えられることなど具体的な事例を紹介してたくさんのメリットがあげられた反面、友だちが少なくてサッカーや縄跳ができないという場面もあり、「子どもが少ないと子どもたちがかわいそう」、「競争する場がないのはデメリット」などの意見もあった。
将来の可能性では、三条小学校周辺には図書館や歴史民俗産業資料館、三条鍛冶道場などの公共施設も多く、現在ある文化施設をいかした新しい学校になるのでは。地域の空き家の有効利用についての意見も複数あり、家賃を助成するなど若い世代が住みやすく魅力的になるようになど、地域の子どもの人数を増やすためのアイデアも示された。
また、「統廃合反対の方向にいっているようだが」、「地域と子どもたちと分けて考えてどっちもいい方向を探っていくべきでは」と2つに分けて考えたらとの意見もあり、「おとなの郷愁みたいに伝統校だから残さなくてはいけないということは必要ない」、「問題は、子どもたちにとって、1学年7,8人の授業が本当にいいのか考えるべき」。子どもが少ない今は、家でも地域でも群れて遊ぶことはなく、せめて学校に来たら何十人と群れて遊ぶような環境がないと、社会では5,6人の社会はないとする意見もあった。
同会は、この日の意見や考えをまとめ、市教育委員会などに示していくことにしており、その対応なども踏まえて継続した開催を考えている。