月潟の伝統芸能「角兵衛獅子」の囃子の生演奏が復活、披露 (2015.3.23)

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新潟市南区の月潟地区で伝承される伝統芸能「角兵衛(かくべえ)獅子」の囃子(はやし)の生演奏が、2年間を費やした復元、けいこによって、およそ40年ぶりに復活。22日、地元でその発表会が開かれた。

およそ40年ぶりに復活した角兵衛獅子の囃子方の生演奏にあわせて角兵衛獅子の舞を披露
およそ40年ぶりに復活した角兵衛獅子の囃子方の生演奏にあわせて角兵衛獅子の舞を披露

南区特色ある区づくり事業報告会「甦る!!角兵衛獅子囃子」として22日、月潟農村環境改善センターで開かれ、地元の人を中心に400人余りが来場した。

茂手木潔子上越教育大学名誉教授が囃子復元を報告した。囃子と口上は約40年前に伝承者が絶え、それ以後は録音テープを使って舞を行ってきた。地元から生演奏の復活の協力を求められ、2013年にけいこを始めた。

左から復元に取り組んだ茂手木潔子さん、五線譜に採譜した野川美穂子さん、それを唱歌譜にした鳳聲晴久さん
左から復元に取り組んだ茂手木潔子さん、五線譜に採譜した野川美穂子さん、それを唱歌譜にした鳳聲晴久さん

当時の五線譜はなく、採譜した東京芸大などで講師を務める野川美穂子さん、さらにそれを邦楽の唱歌譜(しょうがふ)にした邦楽囃子鳳聲(ほうせい)流の鳳聲晴久さんを紹介。千葉県に住む鳳聲さんは昨年3月から月1回、復元囃子のけいこを指導した。あわせて当時の太鼓も忠実に再現した。

復元した囃子を披露
復元した囃子を披露

続いて復元囃子披露、賛助演奏、復元囃子付きの角兵衛獅子を披露した。復元囃子は、角兵衛獅子伝承活動に名乗りを上げた口上師、囃子方を務める30代から60代までの10人が15分間ほどのコンパクトなバージョンで練習の成果を披露した。

賛助演奏は、鳳聲さんを含む8人で長唄「越後獅子」を披露。地方ではめったに聴けない一流の演奏は圧巻だった。そしてトリを飾る角兵衛獅子の披露。復元した囃子にあわせて9人で角兵衛獅子を舞い、大きな拍手にわいた。

若獅子会が長唄「越後獅子」を賛助演奏
若獅子会が長唄「越後獅子」を賛助演奏

鳳聲さんは「本当に皆さんすばらしい。予想以上に頑張っていただいた」と教え子の晴れ舞台に笑顔だった。結婚して加茂市から月潟地区へ移り住んだ主婦(40)は、月潟に来て初めて角兵衛獅子を知ったが、「生は全然、違う。テープは音が悪かったので口上が良く聞こえなかったけど、口上の意味がわかっておもしろく見られた」と話した。

途中、月潟出身の金子恵美衆院議員が会場に顔を出した。来賓としてではなく、見学が目的。金子氏は自身を含む3人の姉妹とともに3歳から高校2年生まで十数年に渡って越後獅子を舞った。

肩を並べて角兵衛獅子を見学する金子衆院議員と母玲子さん
肩を並べて角兵衛獅子を見学する金子衆院議員と母玲子さん

「村長の娘ということで、なかば義務的にやっていたが、自分がやっていたときのことを思い出していた」と金子氏。当時はすでに録音テープにあわせての舞で、「生の演奏で舞ったことがなかったので、鳥肌が立った」と興奮して話した。会場の月潟農村環境改善センター内の郷土物産資料室には、展示されている角兵衛獅子の写真の中に当時の金子氏を見ることができる。

中央が角兵衛獅子を演じていたころの金子氏
中央が角兵衛獅子を演じていたころの金子氏

一方、金子氏の母、玲子さんは角兵衛獅子伝承活動に加わり、囃子披露に口上師として出演。「練習ではとちってばかりなのに、本番ではとちらなくて良かった」と胸をなで下ろし、最後の角兵衛獅子は母娘2人で見学していた。ことし3月の月潟まつり、9月の月潟大道芸フェスティバルはもちろん復活した囃子の生演奏で角兵衛獅子が披露される。

出演者全員がステージに並んでフィナーレ
出演者全員がステージに並んでフィナーレ

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