未来の生活を考える会・三条は22日、三条市勤労青少年ホーム「ソレイユ三条」でドキュメンタリー映画『日本と原発』の上映会を開き、午前と午後の2回で合わせて100人余りが鑑賞した。
市内外から午前10時と午後1時半からの2回、上映。午後1時から30分間、柏崎刈羽原発運転差止請求訴訟の弁護団のひとりでもある高野義雄弁護士(三条市)の講演も行った。
高野弁護士は、柏崎刈羽原発の周辺には活断層があることなどを示し、運転差し止め理由などもていねいに話した。また、政府、国会、原子力規制委員会、裁判所、国民それぞれの原発をめぐる現在の状況を示した。さらに、映画については、河井監督が本気で国民が「日本から原発をなくそう」と思ってほしいと述べたことにふれ、「日本と原発について、自分自身で考えてほしい」とあえて講演では映画にはふれなかったと、これから鑑賞する約60人それぞれに投げかけた。
同映画は、弁護士の河合弘之さんと同じく弁護士の海渡雄一さん、訴訟を共に闘う木村結さんの3人が、多くの関係者や有識者にインタビュー取材を行い、現地での情報収集や報道資料などをもとに、事故に巻き込まれた人々の苦しみ、原発事故を引き起こした背景、改善されない規制基準、エネルギー政策のうそと真実を追求したドキュメンタリー映画。
東日本大震災発生時からの福島第一原子力発電所の映像や音声、当事者の生の声なども数多く盛り込みながらの映画に、来場者は真剣に見入っていた。