燕市から土地の無償貸与を受けてメガソーラー発電所「メガソーラーTSUBAME site」を運営するPVP JAPAN株式会社(窪倉敏代表取締役・燕市井土巻3)は30日、売電収入から87万円を燕市子ども夢基金に寄付した。
同社から窪倉代表取締役をはじめ3人が午後1時に燕市役所を訪れ、窪倉代表取締役から鈴木力市長にのし袋に包んだ寄付を手渡した。
燕市は上河原地内の吉田南最終処分場跡地約4万平方メートルを無償貸与して2012年8月からプロポーザル方式で発電事業者に決まった窪倉電設株式会社(窪倉保代表取締役・神奈川県横浜市港北区)が燕市にPVP JAPANを設立して事業を始めた。
同社はプロポーザルで想定発電量の96万1000kWhを上回った分の売電収入から5%以下を燕市子ども夢基金に充てるとした。
今回はこの1年で想定発電量の1.5倍にもなる140万0080kWhを売電し、そこから想定発電量を差し引いた分の売電収入の5%、87万円を寄付した。昨年度は135万4980kWhで78万円を寄付し、今年度はそれを上回る実績だった。初年度は約8カ月の事業で37万円を寄付しており、これで累計の寄付額は202万円に達し、200万円を超えた。
寄付は燕市子ども夢基金に組み入れ、「Jack & Betty プロジェクト」のひとつ、小中学生の海外派遣事業の派遣費用に充てている。
窪倉代表取締役は、ソーラーパネルの経年劣化を心配したが、ふたを開けてみれば前年度を上回った。積雪期は発電量が落ちるが、代わりに積もった雪が滑ってパネルのほこりを払い、磨いてくれる効果があった。
発電事業は20年間続くが、窪倉代表取締役は「このままいけば20年間、寄付を続けられるのではと願っている」と明るい見通しを示した。
鈴木市長は「海外派遣事業で子どもたちが本当にいい経験を積み、それもこれも寄付があればこそ」と感謝。ただ、太陽光発電の買取価格は事業を始めた当時よりも下がっており、鈴木市長は「早くやって良かった」、窪倉代表取締役は「市長のおかげ」。さらに窪倉代表取締役は「発電事業者を募集した市長の先見の明」と感謝するばかりで、より多くの子どもたちを海外派遣できるように「もっと、もっと、パネルを磨かなくちゃいけない」と笑顔で話した。