燕市は31日午後4時半から市役所で平成26年度職員退任式を行い、31日付けで退職した定年33人、勧奨5人、自己都合5人と県への復帰など3人の計46人を対象に退職辞令を交付した。
うち4人が欠席し、42人が出席。昨年はつばめホールで行ったが、ことしは県議選の準備で選挙管理委員会がつばめホールを使っているため、委員会室を会場にしたため、退職者がテーブルの席についてという、一風変わった雰囲気の退任式だった。
鈴木力市長から一人ひとりに退任辞令を手渡すと、退職者は「ありがとうございます」、「お世話になりました」などと言って頭を下げて受け取った。
鈴木市長は、市長就任から4年の間の退職者とのいろんな思い出がよみがえり、「未熟者のわたしを皆さんが支えてくださったから今がある」と感謝。あしたから新しい生活、人生が待っているが、「さまざまな培ってきた経験を生かし、自分の人生はもちろん、再び燕市のために何らかの形でご尽力をいただければ」と期待した。
鈴木市長は、人口減少対策として3つの人口を言っているが、退職者には定住人口はもちろん、それぞれ活動人口となり、市民でない人は応援人口となってほしいとし、「ふるさと納税をしてくれとは言いませんけど」と笑わせ、「いろんな形で燕市を側面から応援してくれることをお願いしたい」と求めた。
退職者を代表して赤坂一夫商工観光部長は、今日まで勤務してこれたのは、職員、市民、家族のおかげと感謝。退職する職員もそれぞれが頑張ってきた。自身は商工関係が長かったこともあり、社長と接する機会が多く、いろんな話を聞いた。企業が展示会に出展して新しく仕事をもらうには、客が困っていることを見つけ出し、解決することがいちばん大切であると教わった。新商品の開発はその商品が人の役に立つかどうかがいちばんの条件と聞いた。
困っていることをなくすこと、人の役に立って喜んでもらったり、楽しんでもらったりすること。これはすべての職業に共通する。「このことを皆さんの根っこの部分に置いてもらって燕市職員として鈴木市長のもと、日本一輝くまちを目指して市民目線で引き続きこれからも頑張っていってもらいたい」と後輩に託した。
そして、「退職者は健康に注意して、限られた人生を見たいこと、知りたいこと、やってみたいこと、3つのことを糧として毎日、生きていきたいと思う。最後にこれまで一緒に仕事をしていただいたすべての皆さま方に感謝を申し上げ、わたしのお礼の言葉とさせていただく。長い間、本当にお世話になりました。ありがとうございました」と締めくくった。
退職者に各部署の部下から花束を贈呈し、大きな拍手に包まれて退場。さらに夜間出入り口から退庁するところを職員で見送った。
ことしの退任式の対象者は2012年の42人を上回る過去最多。退職者は、部長級2人、課長級9人、幼稚園・保育園の園長・副園長9人と管理職が多く、課長級は26人のうち3分の1以上が退職したことになる。大量退職はまだ2、3年は続くため、組織の継続性が問題とされてきたため、管理職のさまざまな職務をマニュアル化するなどの備えを進めている。