燕三条地場産業振興センターでは、4月から同センター物産館と燕三条駅観光物産センター「燕三条Wing」を免税店としてリニューアルオープンし、センター物産館では2日午前9時半からオープンイベントを行った。
「燕三条Wing」は1日からだが、同センター物産館は1日が水曜の休館日なので実質2日から免税店としてスタート。オープン前に同センター理事長の鈴木力燕市長が入り口前であいさつした。
鈴木市長は、外国人観光客に対するインバウンド観光の取り組みで、ひところビジット・ジャパン・キャンペーンで目指した年間訪日外国人旅行客は1千万人の壁はなかなか超えられなかったが、昨年は1200万人、ことしは1500万人という状況になり、「その流れをとらえ、これを契機に燕三条地域でつくったいい品物をご覧いただき、手に取っていただき、そしてご購入いただくといった、いい産業活性化に寄与できることを期待したい」。
さらに職員の語学研修も進め、同センターを「近隣はもとより、県内のホテル、旅館にしっかり情報発信し、そこを通じて地場産センターも免税店化したこともしっかり発信していきたい」、「広い視野で外国人観光客の拠点となるようにひとつの観光ルートの施設として認識していただくように取り組みたい」とした。
免税店となることで、一般物品は税抜き10,001円以上、食品や化粧品といった消耗品で同じく5,001円以上500,000円まで消費税免税販売を行う。対象はパスポートを確認して入国から6カ月未満の外国人など。
さっそく免税店化に伴って導入した新しいPOSレジで鈴木市長が免税による会計を体験した。会計ではパスポートにあるコードを赤外線リーダーで読み取って利用者を確認し、端末の免税処理作成システムで情報を確認し、プリントアウト。消耗品はビニール袋に入れ、はがすと“VOID”(無効)と表示される特殊なテープを張った。
免税店化に向けて先に行った内装のリニューアルで、すでにカテゴリー看板などの表示は日本語に加えて英語、中国語の3カ国語表記に変えた。昨年度、外国人による利用は推計で400人で合計約200万円の売り上げがあった。今年度はその2.5倍の1,000人、500万円を目標にしている。
また、推計には含んでいないが、昨年は中国人旅行客によるいわゆる“爆買い”で、7、8人で訪れた中国人が一挙に合計120万円の鎚起銅器製品を購入し、展示棚ががら空き状態になったこともあった。
このほか、オープンイベントでは来店者先着100人にエースコックの「三条カレーラーメン」のプレゼント、2,000円以上の買い上げで先着100人に背脂ラーメン1食分をプレゼント、先着30人に1人1本限定で包丁の研ぎ直しサービスを午前10時から受け付け。さらに有限会社サトウワックス(燕市分水弥生町)がステンレス鋳造のホーロー鍋「リロンデル」で調理したかぼちゃのポタージュ、キャベツとベーコンのスープの試食も行っている。